【ソウル西脇真一】北朝鮮がインターネットの簡易ブログ「ツイッター」で“つぶやき”による宣伝戦を始めたことがわかった。フォローは16日現在で430件程度とほとんど無視されている状況だ。動画共有サイト「ユーチューブ」を利用したニュースコーナーも開設。哨戒艦事件などで孤立化が深まる中、新しいメディアを使った「宣伝戦」が必要と判断したようだ。
北朝鮮の祖国平和統一委員会のウェブサイト「わが民族同士」にはツイッターのコーナーが設けられクリックすると別のアドレスが表示されたうえで、団結を呼びかける「全朝鮮民族に告ぐ」などの長文の論文が現れ、米韓同盟を批判している。12日に始まったとみられる。なりすましの可能性もあるが北朝鮮の主張をなぞっており公式である可能性は高いとみられる。
また、「わが民族同士」のニュースコーナーに入ると「ユーチューブ」にアップした映像が流れる仕組みになっている。
また、聯合ニュースによると、6月にユーチューブに北朝鮮の女子大生が北朝鮮式社会主義を称賛する動画がアップされたが、これも北朝鮮の統一戦線部傘下組織が制作した映像らしい。祖国平和統一委員会は、対韓国窓口機関。
ただ、韓国は親北朝鮮サイトを遮断しており、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)のサイトも原則、見ることができない。このため韓国の親北朝鮮派もアクセスができないため“つぶやき”のフォローはきわめて低調だ。
政府首脳が行っているツイッターとしては、鳩山由紀夫前首相が67万件、オバマ米大統領が494万件のフォローがある。
毎日新聞 2010年8月16日 11時20分(最終更新 8月16日 13時04分)