オフセットの設定方法
現在のところEACだけについている機能であるオフセットの設定方法を説明します。EACを使ってはじめてオフセットというものがあるということを知った人がほとんどではないでしょうか?オフセットはドライブごとにある「ずれ」ですがEACにはこれを訂正する機能があります。(メーカー側はこういうオフセットがあるのはマイナスのイメージなので表向きには公開してませんが^_^;)
ここで気づいたと思いますがいままでのリッパー&ライティングソフトはこのオフセットは気にせず取り込み、書き込んでいます。メディア上でデータの絶対位置が変わってきてるってことです。本当に微々たるものなので誰も気にしないでしょうが気にし始める人もいると思うので設定方法を紹介します。オフセットについてもっと詳しく知りたいときは
オフセットについてを読んでください。より、何を設定しているかを理解することができると思います。
EACの中ではもっとも難しい設定ではあるが、使いこなせればまったくずれのないCDを作ることができる。そんなマニアックな人のための設定と言えるでしょう。細かいずれなんて関係ないってかたは設定しなくてかまいません。
ドライブオプションのOffset/Speedタブでオフセットの設定ができます。もちろんドライブごとに設定値などは変わってきますので各自設定してください。

オフセット訂正には大きく分けて2種類の方法があります。読み取り・書き込みオフセットを別々に設定する方法と、読み取り・書き込みサンプルオフセットを使う方法があります。使い分けとしては・・・
○読み取り・書き込みオフセットを別々に設定する方法
EACだけで読み込み、書き込みを行う場合に使うといいと思います。ドライブがライティングに対応している必要が
あります。この方法でやるとオリジナルに近いか、オリジナルと同じものができあがります。完全なコピーをするにはこの方法を使うしかないです。
○読み取り・書き込みサンプルオフセットを使う方法
EACで読み取り、別のライティングソフトで書き込む(Nero,CDRWinなど)場合はこの方法を使うとずれが少なくていいと思います。この方法では完全なコピーは無理ですがそれなりに訂正はできます。
違いがわかったでしょうか?各自目的にあわせて使ってください。意味が分からない方はオフセットについてを読めば少しは分かるかもしれません。
それでは本題のオフセット値の求め方に入ります。この求め方にもいろいろあるので出来るものを行ってください。
複数のドライブを持っているときは吸い取り結果をWAVE Compareで比較してみると正確な値だと分かります。
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○読み取り・書き込みオフセットを別々に設定する方法の場合
1.リファレンスCDを使って読み取りオフセットを求める。
2.他の人の設定をパクる。(w
3.他人の設定をパクりつつ、計算する。
○読み取り・書き込みサンプルオフセットを使う方法の場合
1.EACだけを使ってオフセットを求める。
2.Nero CD Speedを使って求める。
3.他人の設定をパクる。
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そんなわけで求める方法を書いてみたわけですが実際にはどうするかですね。とっても簡単な式みたいなものを最初に書いておきます。
読み取りサンプルオフセット訂正値+書き込みサンプルオフセット=読み取り・書き込みサンプルオフセット訂正値
(read sample offset correction + write sample
offset = combined read/write sample offset
correction)
ついでに言っておきますが読み取りサンプルオフセットと、読み取り・書き込みサンプルオフセットは訂正値を使います。訂正値というのは符号が逆になるので注意です。書き込みサンプルオフセットはそのままです。
では読み取り・書き込みオフセットを別々に設定する方法の場合から説明していきます。
1.リファレンスCDを使って読み取りオフセットを求める。
EACにはリファレンスCDを読み込んで読み込みオフセットを求める機能があります。リファレンスCDというのは
ここのページに書いてあるものです。しかし、すべて海外のCDなので持っていないことがほとんどです。持っていればラッキーですね〜リファレンスCDを入れて「読み取りオフセットの検出」をクリックするだけです。このリファレンスCDは完全にページに書いてあるIDと一致している必要があります。CDを持っていない場合は次の方法に移ってください。
2.他の人の設定をパクる。(w
世界中には自分と同じドライブを持っている人が数人いると思います。そのほかの人の設定を真似させてもらうのもいい方法だと思います。っと言っても見つけるのが大変なので
データベースを利用します。ここに同じ型番のドライブがあればいいですが・・・あと
CD-R実験室にも少し載っています。もしない場合はあきらめるしかないです・・・この場合は読み取り・書き込みサンプルオフセットを使うしかないと思います。それでもあきらめたくない場合は次の方法をやってみてください。
3.他人の設定をパクりつつ、計算する。
自分もそうなんですがデータベースを見て型番が近そうなもの値を入れてみるって言う方法も運がよければ使えます。データベースを見ているとちょっとした発見があるかもしれません。メーカーが同じだと書き込みオフセットが結構同じだったりします。それではこれのやりかたを説明します。
2003/11/9 追記
http://accuraterip.com/driveoffsets.htmにもオフセット情報があるようです。水無月さんからの情報です。
read sample offset correctionのみ。
データベースか
CD-R実験室より自分と同じ型番のドライブ、または近い型番のドライブを見つけます。ここで書き込みオフセット(Write
Offset)の列を見ます。ここでは自分の持っているRICOH MP9200について書いていきます。他の方も同じように出来ると思います。データベースを見てもこの型番は載っていません。(ファームウェアのバージョンの違いもあるので注意)なのでRICOH MP9120を見ます。ページを縦に見ていると分かると思いますがリコーの書き込みオフセットは+6が多いような気がしますね。
書き込みオフセットさえ分かってしまえばもう楽勝です!(w
下の画像はデータベースからRicoh MP9120Aをみたところです。(本当は横に繋がっている。)各値の意味は上にタイトルがついているので分かると思います。

これを見るとどうやら書き込みオフセットが+6で読み取りオフセット訂正が+708らしいです。もちろん型番が違うものなのでこれと同じとは限りません。そこで確かめるためにオフセットCDを作ります。
EACのドライブオプションを開きWriterタブを開きます。

書き込みサンプルオフセットの値に+6を入力し、ブランクCD−RWを入れてオフセットテストCDを作成をクリック。

書き込むからブランクCD−RかCD−RW入れてっていう注意書きです。続けるには「はい」をクリック。

そうすると書き込みが始まります。しばらく待ちましょう!終わったらOffset
/ Speedタブに移動してください。

初期状態(設定してない状態)では上のようになっていると思います。先ほど焼いたオフセットテストCDを入れた状態で、読み取りサンプルオフセットの検出をクリックします。

しばらく待っていると上のように結果が出ます。このドライブはリードアウト部だけにオーバーリードでき、読み取りオフセット訂正は+708ということが分かります。何回か行って正しい値を見つけ出します。これでよければ適用をクリック。そうすると最初に見せたような画像になります。

ここで先ほどのデータベースのread offsetのところを見ます。見事に一致(+708)していますね〜っということはこれで正しいと思われます。(型番は違うのにね〜)
さらに確かめたい方は・・・Writerタブで書き込みサンプルオフセットの値を0にしてオフセットテストCDを作成します。それを今と同じようにOffset
/ Speedタブで読み取りサンプルオフセットの検出をクリックしてオフセット訂正値を求めます。ここで出てきた値はcombined
read/write sample offset correction(読み取り・書き込みサンプルオフセット訂正値)です。
これを最初に紹介した式に入れると
read sample offset correction = combined
read/write sample offset correction - write
sample offset
= (+714)
- (+6) = +708 = read sample offset correction
となります。これで正しいということが分かりました。
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ついでに・・・複数のドライブをお持ちの方に・・・最初に書き込みオフセット+6で書き込んだテストCDは他のドライブでも使えます。勘のいい人は気づいたと思いますが、補正して書き込んだテストCDは、ずれがないCDです。つまりCD−ROMドライブ(書き込み機能がついていない)でも読み取り用ドライブとして使えるということです。読み取りオフセットの検出の仕方はただ「読み取りサンプルオフセットの検出」をクリックするだけです。(リファレンスCDのように使えます。)
そこから書き込みオフセットを求めるときはWriterタブで書き込みサンプルオフセットの値を0にしてオフセットテストCDを作成します。それを今と同じようにOffset
/ Speedタブで読み取りサンプルオフセットの検出をクリックしてオフセット訂正値を求めます。ここで出てきた値がcombined
read/write sample offset correction(読み取り・書き込みサンプルオフセット訂正値)だからさっきの式を使って,,,
PX-W2410Aの場合(所持してませんが、、、MP9200以外のライター持ってないので)
write sample offset = combined read/write
sample offset correction - read sample offset
correction
= 325 - 355 = -30
= write sample offset
で求めることができます。つまり未知数を1つにすれば足し引きで計算できます。
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注意ですがオフセットテストCD作成中などにドライブが変な動き、変な音がした場合はやめたほうがいいです。
壊れても知りませんよ(w
combined read/write sample offset correctionはNero
CD Speedでも求めることが出来ます。EACでだめだった場合は試して見ましょう。
あ・・・○読み取り・書き込みサンプルオフセットを使う方法の場合はもうお分かりですね。Nero
CD Speed か、EACで値を出し、下のように設定します。

オフセットの設定の説明を終わります。間違っているところや何かわからないところがある場合は掲示板で知らせてください。
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