わたしは聖書の神、万軍の主ヤハウェである

【耳の功徳】




ヨハネの黙示録は何であると聞いたのか。

《イエス・キリストのあかし》と聞き、《イエス・キリストのあかしは、預言の霊である》

と聞いたのではないのか。

言い逆らうことが一切許されない聖霊。

付け加えることも差し引くことも禁止されている聖霊。


あなた方は何ということをしたのか。

この聖霊に自身の汚い思いを付け加え、

その汚い思い故に罰を受けるとなると、その罰をも差し引く。


聞け。

自称キリスト教徒たちに、虐殺された者たちの声を。

恥辱に恥辱を加えられ、略奪の限りを尽くされた者たちの声を。



私は彼ら一人一人に白い着物を着せ、

『時が満ちるまで待て。

虐殺されようとする者たちの数が満ちるまで待て。』

と語ってきた。



キリスト教徒と自称する者たちは思い高ぶり、

その思い高ぶり故に、虐げられる者、略奪される者、虐殺された者たちの声を聞かない。

聞いても悟らない。


神の声もサタンの声も聞き分けることが出来ない。

サタン、悪魔の誘惑を神の声として聞き、

神の声をサタン悪魔の声と聞く。

自身の悪しき思いにより心が転倒する故に、ものが正しく聞こえなくなるからである。




この唯一法、法華経を受持し、読み、唱え、説明する者は心の転倒を自らただす。

これ故、耳はただしく物事を聞くようになる。

この功徳ゆえに、耳根は清浄となり、

地獄から天国までの三千世界の声を聞き分けることが出来るようになる。

数々の言語や音声を聞きわけ、

馬の声も車の音も、泣き叫ぶ声も、嘆き悲しむ声も、

時を告げる声も、祈りの声も、鐘や鈴の音色も笑い声も、

語る声も、男の声も、女の声も、

童子の声も、童女の声も、

法の声も、非法の声も、

苦の声も、楽の声も、

凡夫の声も、聖人の声も、

喜ぶ声も、喜ばない声も、

龍の声も、夜叉の声も、神々の声も、阿修羅の声も、火の大鷲の声も、

善神の声も、火の声も、水の声も、風の声も、

地獄界の声も、餓鬼界の声も、畜生界の声も、

人界の声も、天界の声も、

声聞界の声も、辟支仏界の声も、菩薩界の声も、

仏界の声も全てを聞きわけることが出来る。

これは、どういうことかと言えば、天耳を得なくとも、

自身の内の三千世界の声も、外の三千世界の声も、聞き分けることが出来るということなのだ。


父母が生むところの耳は、常に清浄となり、

これらの音声を、すべてを分別して聞き、しかも、耳が壊れることもない。



《父母が生むところの耳は、常に清浄となり、

これらの音声を、すべてを分別して聞き、しかも、耳が壊れることもない》


とは、何を示すのか。



心は清浄となり、穢れや濁りがなくなる故に、耳は常に三千世界の音声を聞くのである。

裕福なる声を聞き、時を示す音を聞き、

各種の音楽の音色を聞き、清浄な好ましい歌声を聞く。

でも、それらに執着することはない。


無数の人の声を聞いて、それらの本心をことごとく悟り知る。

また、諸々の天の神々の声を聞き、微妙な歌や音を聞く。

男女の声を聞き、童子や童女の声を聞き、

山や川や渓谷の中に於いては、神々の歌声や、諸々鳥の声をことごとく聞き取る。

地獄の衆生が、諸々の毒に侵される苦痛の声を聞き、

餓鬼が飢え渇き、飲食を求めてさまよっている声を聞き、

諸々の阿修羅が、大海の浜辺にあって、一人ないし、大勢で大音声を出すのも聞く。

唯一法、法華経を説く者は、この中に安住し、遥かにこれらの衆生の声を聞く。

多くの声を分別して聞く故に、いくら聞いても耳が壊れ、心が壊れることはない。

十方世界中の禽獣が鳴いて相呼ぶ声も、法華経の説法者はこれらすべてを聞く。

神々の世界の更に上から降ってくる光の声を聞き、

清浄に偏る喜びの世界の声も聞き、

唯一法、法華経の法師は、これらの中にあり、これらをことごとく聞きわける。

唯一法、法華経を読誦し、他の人に語るとき、

その者は法師となって、これらをことごとく聞きわけるのだ。


また他人に説くために言葉を選びこの義を解き明かすならば、

その者は菩薩となって、その諸々の音声をことごとく聞き分けるのだ。


そして、この唯一法、法華経を自身の身に持ち、意に持ち、口に持つならば、

その者は、仏、ヤハウェとして、ことごとく聞き分ける。


三千世界の内と外の諸々の声、下は裁きの地獄から上は天国まで、

その音声をすべて聞く。

しかし、耳は壊れることはない。

その耳は、聡利となり、これらをよく分別して聞きわけることが出来る。

この唯一法を持つ者は、天耳を持たなくとも、ただ、生まれたままの耳が、

このような功徳を持つ。