2010年6月29日 21時34分 更新:6月29日 22時55分
国土交通省は29日、高速道路無料化の社会実験初日の交通量の変化を発表した。無料化された50区間の28日午前0時から24時間の交通量は平均1万5400台で、1週間前の8600台から79%増加、4区間で渋滞が発生した。国交省は今後の交通量の変化などをもとに、来年度以降の無料化区間を検討する。
実験では、高速道路の利用がどれほど増えるかなどを検証する。全50区間で前週から利用が伸び、4割超の22区間で2倍を超えた。最も伸びたのは東北中央自動車道(山形上山-山形中央)の3.83倍。伸び率が最小だったのは青森自動車道(青森中央-青森JCT)で、7%増にとどまった。
また、1キロ以上の渋滞が発生したのは、京都縦貫自動車道▽広島呉道路▽武雄佐世保道路▽沖縄自動車道の4区間。このほか、神奈川県の西湘バイパスなどでも一時、数百メートルの混雑が生じた。渋滞が増えれば無料化の経済効果なども薄れるが、国交省は「データの動きを見て(来年度以降の)対策を考える」(長安豊政務官)としている。【山本明彦】