リムパック多国間訓練:海上自衛隊、初参加へ

2010年6月29日 21時0分

 米ハワイ沖で行われている「環太平洋合同演習(リムパック2010)」(6月23日~8月1日)で、海上自衛隊が各国海軍の合同部隊による多国間訓練に初めて参加する。赤星慶治海上幕僚長が29日の定例会見で明らかにした。軍事行動以外の海賊対策、捜索救難活動訓練に参加する予定で、赤星幕僚長は「特定の国や地域を対象とした訓練ではないので、集団的自衛権の行使には抵触しない」との見解を示した。

 防衛省によると、リムパックは71年からほぼ隔年で実施され、海自の参加は80年から16回目。これまで米軍との共同訓練のみ行ってきたが、東アフリカ・ソマリア沖の海賊対策などで各国海軍との連携が必要になるケースが増えたため、多国間訓練参加を決めた。

 今年は、14カ国の艦艇34隻や航空機100機以上、人員約2万人が参加する。海自は護衛艦2隻、潜水艦1隻、哨戒機3機、約600人を派遣するが、対潜水艦戦や対空戦など、武力行使と一体化の恐れがある多国間訓練には参加しない。

 旧防衛庁は、集団的自衛権の行使を想定していると受け取られかねないとの観点から、多国間訓練は不参加だった。その一方で、安保条約を結ぶ米国と特別にチームを作る方式で演習を行ってきた。

 ところが、冷戦終結後は人道支援・災害救助訓練が行われるなどリムパックの内容も変化。海自は人道支援活動に関する多国間訓練には00年からオブザーバー参加するなどステップを踏んできた。

 赤星海幕長は会見で「今年は他国の海軍と調整や連携を要する海賊対処訓練も行われ、海上自衛隊の部隊練度の向上を図るため」と参加理由を語った。【樋岡徹也】

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