2010年6月29日 20時29分
民主党の小沢一郎前幹事長が09年衆院選の政権公約(マニフェスト)を修正した党執行部を批判したことに対し、29日、党役員や閣僚から反論が相次いだ。小沢氏の発言は参院選を乗り切って本格政権を目指す菅政権へのけん制と受け取れるため、政府・民主党内には小沢氏への警戒感が広がっている。【小山由宇】
民主党の玄葉光一郎政調会長(公務員制度改革担当相)は記者会見で「見直し作業は前執行部のもとで行われたと思っている」と、小沢氏も関与していたはずだと指摘し、「いまはチームが一丸となって戦うべき時だと思っている」と不快感を示した。
仙谷由人官房長官も会見で、小沢氏が批判した子ども手当の満額支給断念などについて「限定的だが、実現した」と反論した。さらに「現実の財政、経済運営に責任を持たなければならない政府として、約束したことは約束したことで一生懸命やっていく」と述べ、財政再建などの課題も重視する姿勢を強調することで小沢氏との違いもにじませた。
野田佳彦財務相も「参院選マニフェストは鳩山由紀夫前首相、小沢前幹事長の下でまとまった。意味がよく分からない」と批判した。