自動車8社:海外生産42%増 危機前の水準上回る

2010年6月28日 19時52分

 国内自動車大手8社が28日発表した5月の生産・販売・輸出実績によると、海外生産が合計で前年同月比42%増の約100万台だった。アジアや米国での生産が伸び、リーマン・ショック前の08年5月の水準を1%上回った。ただ、ホンダは、部品工場でのストライキで完成車工場が一時操業停止に追い込まれたことから、中国での生産が15.7%減の3万7367台と12カ月ぶりに前年実績を下回った。

 ホンダは、ストの影響で中国にある四つの完成車工場の操業が最大5.5日間停止した。このため、完成車の出荷が滞り、中国での販売も10.1%減の4万275台と14カ月ぶりに減少した。しかし、欧米での生産が大幅に伸び、海外生産は43.2%増だった。

 各社の海外生産は、トヨタ自動車が32.9%増で10カ月連続の前年比プラス。日産自動車も78.6%増の米国がけん引し、5月の過去最高を更新。スズキもインドや中国が増えた。

 一方、国内生産も国内販売の回復に加え輸出の増加で、8社すべてが前年を上回った。輸出では、マツダの北米向けが114%増、三菱自動車の欧州向けが5.9倍に伸びた。富士重工業も米国販売が好調で64%増えた。ただ、国内生産の合計は約67万台と08年5月の77%の水準にとどまっている。【宮崎泰宏】

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