小説家になろう
Devil Hunter`s&lyrical Magical `s
act3 setting out a journey~<旅立ち>~

ネロはダンテの言葉に何回も耳を疑った。

「おいおっさん、頼むからもう一回言ってくれ。」


「はあ~、坊や耳を大きくしてもう一度聞けよ。俺の依頼を手伝え。」


「ハア?!」


ネロは耳を大きくしてダンテの台詞を一言一句逃さずに聞いた・・・「俺の依頼を手伝え」と確かに聞いた。

ネロの脳は信じられなくてパンクしそうになった。

だってあのダンテだぞ!! 傍若無人天上天下優雅独尊の男が俺に手伝え、しかも‘悪魔関係‘の仕事だ。

ネロはあまりの事に頭を抱え、悶えだしたが、それと同時に嬉しいと感じていた。

悪魔狩りの仕事で、しかもダンテがフォルトゥナに足を運んで自分に頼むくらいだ、相当手強いのだろう。

それに彼はスパーダの血筋らしいし、そんな仕事をしてるくらいだ、この男の元には悪魔もわんさか集まってくるのは目に見えている。

そんな奴と仕事ということは、張り合える悪魔と遭遇出来るということだ。

願ってもないことだった。

願ってもないことなのだが・・・・やはり信じられん。



「ありえねぇ~絶対にありえねぇ~」


「おいおい、そりゃあ無いだろう。」

ネロの皮肉を込めた言葉を、笑いながら返すダンテ。


「なあ。」


「何だ。」


「その話マジなんだろうな?」


「坊やもシツコイな・・・ああマジのマジだ。本気と書いてマジと読むぐらいマジだ。」

どうやらマジらしい。

でも何かひっかる・・・


「俺以外に頼む奴は居ないのか?」


「おいおい坊や、俺は坊やの力を見込んでここまで来たんだぞ?それに同業者は・・・・まぁいるにはいるんだが、ちと難があって、面倒だからな。それに坊やのほうが安上がりだし」


「安上がり?」


「いや気にするなこっちの話だ。とにかく、俺はお前を信用してるってことだけは理解してくれよ。じゃなきゃわざわざこんな遠くまで、一週間以上もかけて来ない」


「・・・・、少し・・・考えさせてくれ。」


「分かった。」

以外にもダンテはアッサリと承諾した。


「急に来て悪かったな」


「・・・・・別に」

ネロはダンテのまさかの言葉にビックリしたが表情には出さなかったが、ダンテにはネロがビックリした事に気づいて、満面の笑みをした。

ネロは、それに少しイラッと来た。


「俺はしばらく港近くの宿にいる。考えが決まったら探してくれ。」


「おいそっちから来てくれるんじゃないのかよ!」


「坊やの考える時間を優先するって言ってんだ。」


「・・・・・・なら、もし俺が断ったら?」


「そのときは、俺一人でやるさ」

ポン、とネロの頭に手を置きながらダンテは扉に向かう。

ドアに手をかけた時に、ダンテはネロの方に振り向いた。


「坊や・・・・」


「何だよ。おっさん。」


「フォルトゥナの悪魔は弱いな」





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