2010年6月28日 11時11分
【トロント中村篤志】菅直人首相は27日午後(日本時間28日朝)、カナダ・トロントで記者会見した。韓国の哨戒艦沈没事件を巡り、主要8カ国首脳会議(G8サミット)の首脳宣言で北朝鮮を名指しで非難したことについて「国連安全保障理事会にも非常に大きな影響がある」と述べ、国連安保理での非難決議につながるとの認識を示した。
首相はG8サミットと、新興国を加えた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の閉幕に伴い会見した。北朝鮮の問題に関し、首相は「G8の首脳からも、しっかり対応しようという話も出されている。国連でも議論しており、(宣言を)しっかり反映させるよう各国が努力しようとなった」と語り、国連での議論の進展に期待感を示した。
首相として初めて参加した両サミットについては「経済成長と財政再建の両立が議論の中心課題になった」と振り返った。その上で「政権発足後発表した新成長戦略と財政運営戦略の二つの考え方を紹介し、積極的に受け止めていただいた。全体の大きな方向性について、私からしっかりと意見できた」と強調した。