高速無料化:28日午前0時 37路線50区間で実験開始

2010年6月27日 19時43分 更新:6月28日 13時38分

無料化の社会実験を目前に控え、八王子バイパス御殿山料金所に設置された看板(画像の一部を加工しています)=東京都八王子市で2010年6月27日午後5時47分、手塚耕一郎撮影
無料化の社会実験を目前に控え、八王子バイパス御殿山料金所に設置された看板(画像の一部を加工しています)=東京都八王子市で2010年6月27日午後5時47分、手塚耕一郎撮影
2010年度に無料化される高速道路
2010年度に無料化される高速道路
2010年度に無料化される高速道路
2010年度に無料化される高速道路
2010年度に無料化される高速道路
2010年度に無料化される高速道路

 高速道路無料化の効果を検証する社会実験が28日午前0時、全国37路線50区間で始まった。自動料金収受システム(ETC)搭載の有無にかかわらず、全車種が対象で、期間は来年3月末まで。国土交通省は無料化で渋滞状況がどう変わるかや他の交通機関への影響などを調査・分析し、11年度以降の無料化の対応を決める。

 無料化されるのは、首都高速と阪神高速を除く高速道路全体の約2割(約1652キロ)。無料化区間ではETC搭載車は従来通り、車載器にETCカードを挿入し、専用レーンを通行。ETCを搭載していない車は料金所でいったん停止し、通行券を受け取る必要がある。国交省が利用データを収集するためだ。

 東京都内で唯一の無料化対象となった八王子バイパス(打越-相原間、約5キロ)の御殿山料金所(東京都八王子市)では、並行する国道16号から乗り換えたとみられるトラックや乗用車がレーンを通過。ドライバーらは電光掲示板に示された「0円」の料金表示を興味深く見ていた。同料金所では車の通行を管理する職員を増員し、無料化初日の業務に当たった。

 高速無料化は、民主党が昨年の衆院選で掲げたマニフェスト(政権公約)の目玉政策。ただ、無料化区間の大部分は交通量の少ない地方路線で「渋滞緩和や物流コスト低減、観光地の活性化などの効果は限定的」(アナリスト)との見方もある。【寺田剛】

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