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PV2000人…興南、春夏連覇に地元“歓喜”

史上6校目の春夏連覇を果たした興南を、ボードを掲げて祝福する地元の小学生ら
史上6校目の春夏連覇を果たした興南を、ボードを掲げて祝福する地元の小学生ら
Photo By 共同

 夏の甲子園で沖縄県勢として悲願の初優勝を果たした興南高校に地元の県民たちは歓喜に沸いた。米軍普天間飛行場移設問題で揺れる中、終戦65年目の節目に、春夏連覇で新たな歴史を刻んだ球児たちに涙を流す県民も。繁華街などで祝福の太鼓や指笛が鳴り響き、伝統の踊り「カチャーシー」を踊りだす人たちまで現れた。

 大型スクリーンが設置された興南高の体育館には、在校生や近隣住民ら約2000人が集まった。試合前から熱気であふれ、独特の指笛を鳴らしながら応援。先制した4回裏には「打って打って打ちまくれ」と書かれたプラカードが大きく振られた。島袋洋奨投手が最後の打者を打ち取り優勝を決めると、無数のメガホンが宙を舞い、地鳴りのような歓声がわき起こった。

 島袋投手らの担任教諭神谷康子さん(60)は「県民の誇りだ」と興奮。「選手が戻ってきたら、うれしくて抱き付きたい気分」と声を弾ませた。友人と声をからした同校3年の下地可恋さん(17)は「勝ってくれると信じていた」。4強入りした68年の大会で一塁手だった上原義則さん(59)は「今のチームの実力は当時の数倍。優勝という、やり残したことを達成してくれた」と笑顔を見せた。

 終戦65年の節目の年を迎えた今年の沖縄は、普天間問題で揺れ続けた。5月には社民党の連立政権離脱、6月に鳩山由紀夫前首相の辞任、そして7月の参院選与党過半数割れ…。そんな中での明るいニュースに、食料品店などが立ち並ぶ那覇市内の商店街でも、買い物客らのテレビ観戦の輪があちこちにでき、勝利の瞬間には喜びのあまりカチャーシーを踊る女性も。無職比嘉セツさん(88)は「うれしくて言葉がない」とハンカチで涙をぬぐった。

 米軍統治下の58年、県勢で初めて甲子園に出場した首里高校の監督だった福原朝悦(ちょうえつ)さん(81)は、市内の自宅で優勝を見届けた。「当時は本土の高校に勝てなかった。県勢が積み重ねてきた努力が実を結んだ」と感慨深げに語った。

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