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これじゃ意味ない?残業ゼロでも“蒸し風呂庁舎”に土日に出勤
職員の残業をなくそうと、神奈川県が午後7時までに庁舎内を原則消灯する「19時閉庁」の試みを始めて、19日で3カ月が過ぎた。職員からは「上司を気にせず帰れる」「家族との時間が増えた」と歓迎する声がある一方で、週末の庁内は平日終わらない仕事を片付けるために出勤する姿も目立つ。松沢成文知事が掲げた「仕事と家庭の調和を実現し、県庁に活力を生む」という理想の実現はまだ遠いようだ。
8月上旬、日曜の昼下がり。冷房が切られ、蒸し風呂のような庁内を歩くと、あちこちに、うちわを片手に机に向かう職員の姿があった。
したたる汗をタオルでぬぐいながら、パソコンのキーボードを打つ30代男性職員は「上司に内緒で休日に資料を作らないと、週明けの会議に間に合わない。仕事の見直しはまだ過渡期。休日の庁舎は暑くて熱中症になりそう」と打ち明けた。
松沢知事が都道府県初の「残業ゼロ革命」を宣言したのは昨年10月。19時閉庁はその一環で「時間を区切ることで仕事の見直しを進める」と今年5月から導入、段階的に日数を増やしてきた。8月は毎日がノー残業デーだ。県庁内を警備員が巡回し「19時を過ぎてます。消灯して帰ってください」と促す。
県によると、7月末までの実施率は約85%。40代の女性職員は「残業を減らす意識が職場に出てきて、家で子どもと過ごす時間が増えた」と喜ぶ。松沢知事は3日の会見で「良い方向にいっている」と強調した。
だが40代の男性職員は「昼間は会議や問い合わせが多く、自分の仕事が進まない。平日に早く帰される分、土日出勤する同僚は多い。知事は残業代をゼロにしたいだけでは」とぼやく。
県職員労組は「残業削減は賛成だが、実態を見ると土日や早朝の出勤が横行し、労働時間は減っていない」と批判的だ。
2009年末の労組アンケートでは、回答した職員約550人中55%が「サービス残業がある」とした。「現実的に労働時間を減らせないなら、19時閉庁は中止すべきだ」と労組。一方、県は「これまでの実施状況を検証し、9月以降も継続する方向で検討したい」としている。
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