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◆第92回全国高校野球選手権大会最終日 ▽決勝 興南13─1東海大相模(21日・甲子園) 超満員のスタンドを見渡して興南・我喜屋優監督(60)が声を震わせた。「42年前に逃した魚が、ようやく沖縄に戻ってきました」
先発全員の19安打で13得点を挙げて圧勝。初めて深紅の大優勝旗が沖縄に渡るが、その道のりは厳しかった。58年夏、県勢として初出場した首里が初戦で完敗。甲子園の土を持ち帰ろうとしたところ、琉球政府の植物防疫法に抵触。那覇港の海に捨てられた。
「土は選手たちには一生の宝。つらかった」と当時の監督だった福原朝悦(ちょうえつ)さん(81)は、そう振り返る。翌月、日本航空の客室乗務員が「土がダメなら」と甲子園周辺の小石を贈ったのは有名な話だ。
63年夏に首里が県勢初勝利を挙げ、68年夏に興南が4強入り。当時、主将を務めたのが我喜屋監督だった。「あの頃はサトウキビを刈り取った畑で練習したものです」
沖縄の高校野球界にとって、最大の功労者は栽弘義氏だ。監督として甲子園に春夏通算17回出場し、90、91年夏に沖縄水産で準優勝。県勢のレベルアップに尽力した。沖縄水産でエースだった大野倫さん(37)=元巨人、現九州共立大職員=は「栽さんは沖縄全体の野球を常に考えていた。我喜屋さんとの対決を見たかった」と思いをはせる。
07年、栽氏が他界。運命に導かれるように我喜屋監督が母校・興南の監督に就任した。あれから3年。沖縄水産が2年連続、決勝で涙をのんだ8月21日に夏の頂点に立った。「先人の努力と、沖縄に思いを寄せてくれた方々のおかげ」。沖縄代表がパスポートを携えて甲子園に乗り込んでから52年。ついに夢がかなった。
(2010年8月22日06時00分 スポーツ報知)
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