2009-05-07 01:48:26

3つの変換法

テーマ:コメントへの返信
●3つの変換法

いつも感謝しています。吉永賢一です。


記憶のコツは、「覚えたいことから要素を抽出し、それぞれの要素をイメージに変換して、そのイメージを『つなげる』」こと。


では、「イメージの変換」は、どのように行えばいいのでしょうか?


コメントに質問をいただきましたので、その回答を通じて、ご説明致しますね。


http://ameblo.jp/yoshinagakenichi/entry-10114437809.html#c10335743450
>■『記憶法』を読ませていただきました。
>税理士試験受験生です。
>税理士試験では、基礎理論ということで、税法の条文を中心にして、一定のテーマを答案構成された文章を丸暗記(まずは、一字一句)することが求められています。
>吉永さんの『記憶法』をこの場合、応用するには、どのように覚えられますか。
>参考にさせていただきたいのですが。
>まず、丸暗記といっても、理解することが必要であり、また、答案構成なので、小見出しというか、柱書きをきちんと覚えるというか、再現できるところまで、もっていくことは、必要で、現在とりくんでいます。
>一字一句、覚える段階になると、覚えやすいブロックなり、区切って、覚え込んでいくということにやはりつきるのでしょうか。
>吉永さんなら、どのように取り組まれるますか。
>よろしくお願いいたします。
>税理士試験受験生 2009-05-03 11:55:03


拙著をご拝読くださり、ありがとうございます!

人間の記憶ですが、「自分の動きを覚える」のが基本になります。

体の動き、心の動き、感情の動き・・・「動きを覚える」という基本を、まずは覚えてください。

そして、この「動き」というのは、「イメージ」でもいいのです。

「イメージ」は、いつでも、何についても、動かすことができますので、ものすごく応用範囲が広いのです。

ですので、知識の記憶を技法として高めてゆくときには、「イメージの動き」を基本において、実際の身体の動き等は「援用」してゆくことになります。


このためには、「知識」を「イメージ」に変換しなければなりません。

その基本は、『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』50ページの「実際に起きていることとつなげる」です。このことについては、無料プレゼント小冊子の『運命を拓く記憶法』にも書いてありますので、もし未読であれば、そちらも合わせてご拝読いただけるとうれしく思います。

『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』では、「実際に起きていることとつなげる」の応用として、「カンタンな具体例を考える」方法も紹介しています。(『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』51~53ページ)

ですから、条文や解答例などの文章を覚える際も、その単語単語が表現している「意味」を、よくイメージすることが大切です。直接イメージすることがむずかしい場合は、その具体例を考えてイメージすることを意識してみてください。(これは、『東大家庭教師が教える頭が良くなる勉強法』83ページに出てくる「単語の意味をよくわかる」ことにもつながります。)

単語レベルのイメージを押さえたうえで、文全体が表現している内容の具体例も作ります。

これらは、「わかる」を援助しますので、「覚える」のを助けます。


そしてさらに、「覚える」そのものの技法として、『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』第4章でご紹介している「イメージ変換法」が、ものすごく強力です。

これは、『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』42ページの「覚えることを明確にする」を行った後で使います。

>一字一句、覚える段階になると、覚えやすいブロックなり、区切って、覚え込んでいくということにやはりつきるのでしょうか。

ここでの「区切る」までが「覚えることの明確化」であり、「覚え込んで行く」ときに「イメージ変換法」を使います。

この方法では、「イメージ」として、「視覚的にイメージできるもの」を使います。

ですから、抽象的な単語については、

1)語呂合わせ法
2)実例法
3)象徴法

などを使ってイメージしてゆきます。


例をあげます。

1)語呂合わせ法 ー 「自由」をイメージしたいときに、「銃」をイメージします。「銃」は視覚的にイメージできます。イメージから「銃」を思い出して、そして、「銃は、自由!」と思い出してゆきます。『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』133ページの「アリスタルコス」もこれですね。

2)実例法 ー 「家具」をイメージしたいときに、「テーブル」を思い浮かべるような方法です。

3)象徴法 ー 「平和」をイメージしたいときに、「白いハト」を思い浮かべるような方法です。

このようにして、具体的なイメージに変換した上で、イメージを結合して覚えてゆくわけです。


『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』165ページには、ぼくの生徒さんが「県名」をイメージに変換した例が載っています。

これをぼくがチェックするときには、たとえば「40.9度(岐阜県)だったら、何が見えているの?」と聞いてゆきます。

「え、温度計」

「どんな色の温度計?」

「ガラスの温度計で、赤い液が入ってる」

「目盛の色は何色?」

「茶色」

「大きさは?」

「これくらい(生徒ジェスチャーする)」

「何度から何度までの温度計なの?」

「ー30度から、100度」

「40度って、この温度計の(ジェスチャーしながら)どこらへん?」

「このあたり(生徒指指す)」

「40.9の.9って、拡大して、きちんと細かくイメージしてる?」

(重要な部分は、拡大して、細かくイメージを書き込みます。たとえば、2つのイメージを結合させるときには、「接触部分」が重要になります。そこによって「結合」しているからです。)

のように対話して、本当にイメージができているかどうかをチェックしてゆきます。また、このような対話によって、「イメージに命が吹き込まれる(明確になる)」ことも意識しています。


そして、イメージを作る習慣をつけてゆくと、日常における観察力も向上します。「観察力」というのは、五感から取った情報をもとに、「どのようなイメージを形成しているか」と深いつながりがあると思います。

イメージの形成がぼんやりしているなら、観察もぼんやりしています。


税理士試験受験生さんが文章を覚えるのをぼくがチェックするとしたら、単語の定義を聞きます。その文章の具体例を聞きます。そして、文章を覚え込むために、抽出したキーワードを聞きます。そして、そのキーワードを「どのような具体的なイメージ」に変換したかを聞きます。そして、そのイメージをどのように結合したかを聞きます。

このような対話を行いながら、気づいたことがあればアドバイスをして、将来の想起が容易になるような援助をしてゆくわけです。


また、結合の際には、「基礎」(『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』154ページの「変換リスト」のこと)を準備しておくと、とても役立つことも多いです。

階層構造を持つ知識を覚えるには、階層構造を持つ基礎を準備します。道路、デパート、学校、会社の組織などです。

家の中の家具なども、階層構造を持っています。

1F、2Fというのが大分類になり、部屋が中分類になり、部屋の中の家具がその下の階層、家具の各部がさらにその下の階層、という感じです。

(記憶術のおける意味での)「基礎」の重要性が理解されてくると、体験を広げることの価値が、さらによく理解されてくると思います。


イメージ変換法を習得するには、まずは、『東大家庭教師が教える頭が良くなる記憶法』161ページの練習を、実際に行ってみてほしいです。なにかしらの気づきが得られるだろうと思います。




税理士試験受験生さんに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように。



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このブログを見てくださっている人に、
すべての良きことが、なだれのごとく起きますように



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コメント

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1 ■ありがとうございました。

吉永さん、ありがとうございました。

「基礎」のことですが、『記憶法』でも参考文献としてあげておられる、渡辺式記憶術でいう「鈴なり式記憶術」かと思います。

ただ、丸暗記(大体、一テーマ4,200文字)を本当に丸暗記しなければならない試験なのですが、基礎を結合する、適切な階層構造をもつ基礎を探し出すのがなかなか難しいのです。

テーマ
大見出し
中見出し
小見出し
キーワード

が、階層構造になるかと思いますが(うまく伝えられていないかもしれませんが)、キーワードまで、基礎を用意するのでしょうか、渡辺式記憶術では、連想記憶法でキーワードを結びつけて覚えていくというようになっています。

いつも、基礎をつくることと、全文再現をするためにキーワードをどこまで、拾えばいいのか、よくわからないのです。

TAC出版『税理士受験シリーズ 法人税法』などが、代表的な教材です。

かなり、細かな質問になり、すみません。
吉永さんのブログの趣旨にあわないと思いますので、おこたえいただけないかと思いますが、現状をお伝えいたしました。申し訳ないです。

2 ■♪Re:ありがとうございました。

>税理士試験受験生さん

http://ameblo.jp/yoshinagakenichi/entry-10257409583.html

にて、お返事お書きしました。

税理士試験受験生さんに、すべての良きことが、なだれのごとく起きますように。

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