ウィキリークス創設者に暴行容疑で逮捕状　直後に撤回

ストックホルム（ＣＮＮ）　スウェーデン当局は２０日、米告発サイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏に婦女暴行容疑で逮捕状を出し、同氏を指名手配したが、２１日までに取り下げた。

逮捕状には性的虐待容疑も記載され、検察の報道担当者がＣＮＮ系列局に語ったところによると、当局は同容疑での捜査を続けている。事件発生の時期や被害者の身元は公表されていない。

アサンジ氏は、スウェーデンはプライバシー保護法が整備されているとの理由で、ウィキリークスのサーバーを一部同国へ移し、活動拠点を置いているとされる。スウェーデンのメディアによると、２０歳と３０歳の女性が２０日、それぞれ同氏との同意に基づく性行為で暴力を受けたとして、警察に告訴していたという。

アサンジ氏は２１日、ミニブログのツイッターで「根拠のない容疑だ」などと反論。「ウィキリークス・チーム」と称するグループも同日、ウェブ上でアサンジ氏を「全面的に支持」するとの声明を出していた。

ウィキリークスは最近、アフガニスタン戦争に関する大量の軍事資料などを公開して注目を集めている。メディア報道によると、アサンジ氏は出身地オーストラリアでハッカー集団に所属し、同国政府や民間のウェブサイトに侵入した罪を認めたものの保釈された前歴を持つ。