株式会社 イード
次世代の出版社でウェブマーケティングに挑戦
ネット時代の出版社
株式会社アスキーと株式会社ソフトバンクの編集者による、ブロードバンドに特化したウェブメディア「RBB TODAY」を買収したことから始まった株式会社イード。同社を一言で表せば、「ウェブマーケティングのプロフェッショナルに進化した、インターネット時代の出版社」である。
同社では、「RBB TODAY」等のウェブメディアと、そこから派生したビジネスを合わせて、以下の4つの事業を展開している。
ひとつは、自社運営のメディアと連動したネットリサーチと、ECサイト、ポータルサイトを中心とした「リサーチ・コンサルティング事業」。消費者の動向や価値観を調査・予測したり、商品開発のヒントとなるさまざまな情報をベースに、クライアント企業の商品・サービス開発をサポートする。オンラインの定量調査に加え、マーケティングリサーチ、デザインマネジメント、ユーザビリティ評価を中核としたアナログの調査が可能であり、その適用範囲も自動車からIT関連、情報サービス、エンタテインメント、一般消費財までと幅広いのが、同社のリサーチ事業の特色である。
もうひとつの主要事業が、2つのカテゴリーNO.1ニュースサイト(RBB TODAY、Response)を中心に10のWeb・携帯サイトを企画・開発・運営する「メディア事業」だ。同社では、単なる広告メディアではなく、後述するようなストック型の新しいビジネスモデルを多数展開している。さらに、EコマースおよびWebサイト構築・運営ノウハウの提供、SEOおよびセキュリティ対策のコンサルティングなどを行う「Webサービス事業」、iDC、SI、Web制作機能をプラットフォームとして、WebアプリやWeb ASPのサービスを提供する「プラットフォーム・システム事業」などを展開している。
同社のコンセプトは、「次世代の出版社」。ウェブニュースメディアを戦略的に活用し、様々な新しいサービスを構築する。そのために、編集者とIT技術者、リサーチャーがタッグを組み、まだ世の中にないビジネスモデルを生み出していく。同社では、そんなエキサイティングでクリエイティブな試みが、日々行われているのだ。
ウェブメディアを利用した様々なビジネスモデル
「e燃費」のモバイルサイト画面「従来の出版をウェブに焼き直すのではなく、メディアを利用して様々なことをやってみようというのが、当社のスタンス」と話すのは社長の宮川氏だ。ウェブの世界では、大きなメディアを抱えることがすなわち、多くのコンシューマデータを抱えることにつながる。同社の主要な5メディアだけでも、利用ユーザ数は750万人。合計で月間8000万PVを稼ぐ。それをビジネスに活用していくのだ。
例えば、車の総合情報メディア「Response(レスポンス)」。ニューモデル、自動車業界ニュース速報、カーライフ、F1/スポーツ、カーマルチメディアなどの情報コンテンツを提供し、広告出稿やニュース記事提供、リスティングなどで収益を上げている。これだけなら普通のウェブメディアと変わりないが、同社では、さらに新しいモデルを生み出す。
その一つが、「e燃費」。このサービスを利用する40万人のユーザは、無料でサイトにアクセスし、愛車の走行距離とガソリンの量を入力、リッターあたりの走行距離、つまり燃費をはじき出すことができる。さらに、メーカーや車種といった切り口から、他のユーザがどれくらいの燃費を出しているのかを知ることができたり、自動計算される「燃費の偏差値」を見たりして楽しむことが出来る。このサービスでは、月間7万から8万件の燃費の申告があるという。同社はここで集まったデータを自動車メーカーの燃費研究部門や、国の研究機関などに販売する。
人事総務 町田 氏このような新しいビジネスモデルがたくさんあるという同社。
「RBB TODAY」からは、「speed」というサービスを開発。これは国内最大級の通信速度測定サイトで、インターネット回線の通信速度を手軽に計測できるというものだ。自宅の回線がどの程度のパフォーマンスが出しているのかを調べたいというユーザや、時には、回線業者が開通時のテストなどに利用しているという。集まった計測データは、ISPに提供したり、大手検索ポータルサイトなどへ機能のOEM提供を行ったりという形でビジネスにする。
この他、メディア事業で蓄積したノウハウや情報を、Webビジネス事業でサイト構築戦略サービスとして展開したり、プラットフォーム・システム事業でSEMやインターネットプロモーションを行ったりというように多方面で活用している。
広告、ニュース配信、サーバ提供など、多様なビジネスモデルを展開する同社では、継続して安定した収入が見込めるストック型モデルを手にしている。今後もこれを継続的に成長させ、外部要因の影響で簡単に揺るぐことがない強固な収益基盤の確立に取組んでいく。事業規模も拡大し続けており、創立以来増収増益を続けている。
今後もビジネスのベースとなるメディアを増やし、新しいモデルを構築していくという同社。また、成功しているモデルを海外市場においても展開して行きたいと考えている。その際には、同社の米国、欧州、アジアにおける拠点が有効に機能するだろう。
フラットで活発なコミュニケーションの元に
コミュニケーション促進のため、
広く垣根のないオフィス。同社では毎月、部門単位で営業利益まで算出して全社で共有している。これには、一人一人がどれくらいの売上に貢献し、どれだけのコストを使ったかを明確にすることで、経営の透明性を高めるとともに、緊張感をもって仕事にあたることができるという効果があるという。一見、厳しいようだが、会社が小さかった時から経営状態を隠しだてすることなく明らかにし、これからどうしていくのかという戦略を皆で立てていたのが、今でも残っているのだという。このおかげで、全社員が「数字に強くなる」とも言う。
また、「技術者を核に、インターネット技術を利用して何かを生み出してきたい。強い編集力とマーケティング力、技術力が出会うとき、今までに見たことのない面白いサービスが生まれる。」と宮川氏が言うとおり、3つの力がタッグを組んで新しいサービスを生み出していくため、各々が活発にコミュニケーションをしている。
これらの例からも分かるとおり、同社の社風は極めて風通しがよい。言うべきことは言い、皆で会社を盛り上げる。役員陣との距離も非常に近いようだ。また、困っている人のことを放っておけない、面倒見の良い人ばかりで、自分よりも若い人や新しく入ってきた人、部下などには自然と教えていく風土だという。しかし基本的には、社員の自主性を重んじる社風だ。
「仕事はハードだが、独立した者同士が協力し合い、新しい価値を生んでいく楽しさを味わっている。皆がしゃべらなくなったらその時が最後。ぶつかり合って、そこで種が見つかり、花が咲くこともある。」と語る人事担当者。そんな人と人との“化学反応”を起こしながら、新しい挑戦をしてみたい人にチャンスが与えられる会社だ。
会社名 | 株式会社 イード |
業界 | IT・通信・インターネット系 > インターネット関連 |
企業の特徴 | |
福利厚生 | |
資本金 | 5億9,502万5,000円 |
設立年月 | 2000年 4月 |
代表者 | 代表取締役 宮川 洋 |
事業内容 |
1)メディア事業:
ブロードバンド総合情報ニュースサイト『RBBTODAY』(rbbtoday.com) 自動車総合情報ニュースサイト『レスポンス』(response.jp) ゲーム総合情報ニュースサイト『インサイド』(inside-games.jp) エコロジー燃費計測サービス『e燃費』(e-nenpi.com) 病院検索サービス『MEDWEB』(medweb.ne.jp) 『きせかえ★プレイトイズ』(NTTドコモ公式サイト) 等自社メディアの企画・開発・運営 2)コンテンツサービス事業: ニュースから派生した各種DBの提供、システムOEM、携帯電話コンテンツサービス提供 3)プラットフォーム事業: データセンター機能提供やWebシステムインテグレーション等のSIサービスの提供 4)メディアコンサルティング事業: Webサイト構築・運営ノウハウの提供、SEO及びセキュリティ対策等、トータルコンサルティングサービスの提供 5)リサーチ・コンサルティング事業:メディアで収集したデータを元に、各種統計解析、マーケティングリサーチ等、コンサルティングサービスの提供 |
株式公開 | 非上場 |
主要株主 | 株式会社インターネット総合研究所 71.0% 住友商事株式会社 3.6% 役員 15.3% その他 10.1% |
関連会社 | cbook24ドットコム(株) (cbook24.com) |
従業員数 | 70人 |
平均年齢 | 34.0歳 |
本社所在地 | 東京都 中野区中央1-38-1 住友中野坂上ビル16階 |
交通案内 | 東京メトロ丸ノ内線:中野坂上駅(駅ビル直結) 都営大江戸線:中野坂上駅(駅ビル直結) |
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有給休暇・入社時期について
はじめまして。
求人情報を拝見させて頂き興味を持ち応募を考えています。
応募の前にいくつか教えて頂けたらと思います。
1.有給休暇は取りやすい環境でしょうか?
2.現在就職中なので離職までに1ヶ月かかってしまうのですが難しいでしょうか?
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