ここから本文エリア 勾留中の男が留置場から逃走、90分後に確保 青森署2010年8月22日
21日午前8時すぎ、青森市安方2丁目の県警青森署に勾留(こうりゅう)されていた男が同署3階の窓から飛び降りて逃走。約1時間半後、約2キロ離れた同市北金沢2丁目の路上で捕まり、同日午後、逃走容疑で逮捕された。男は飛び降りた際に顔や脚にけがをし、上下はシャツとパンツの下着姿。逃走中には自転車を盗み、商店からたばこを持ち逃げしたと見られている。ヘリや警察犬も出動して全県に緊急配備が敷かれたが、事件が公表されたのは発生から2時間半後だった。 逮捕されたのは青森市金沢4丁目の無職倉内康全(やすまさ)容疑者(33)。今年6月、同市内のパチンコ店に侵入した建造物侵入の疑いで逮捕、起訴され、公判中だった。青森署などによると、20日には判決公判があったが、公判中に倒れ、救急車で病院に運ばれた。「異常がない」と診断を受け、同署3階の留置施設に戻っていた。 21日は入浴日で、倉内容疑者は朝食後、同署3階の留置施設内で入浴した。独房に戻る途中で、署員が離れた際に逃走。3階の洗面台がある共用スペースの窓から、約10メートル下の駐車場に止まっていた警察車両のワゴン車の屋根に飛び降り、逃げたという。上下黒色の下着姿だった。 同署は署員全員に招集命令を出した。身長177センチ、体重95キロの倉内容疑者が同市千刈の商店に現れたのは午前9時ごろ。同商店の女性(55)によると、倉内容疑者は銘柄を指定してたばこ1箱を注文。受け取った途端に外へ逃げ出した。女性は「(倉内容疑者は)こめかみから血が出ていた。髪はぼさぼさだった」という。倉内容疑者は自転車で千刈小学校方面へ逃げたという。 逃走から約1時間半後の午前9時40分ごろ、倉内容疑者は自宅近くの同市北金沢2丁目の路上で、身柄を確保された。 道路の反対側に住む男性(51)がヘリの音に驚いて2階の窓から顔を出すと、自転車に乗って全速力で逃げる倉内容疑者の姿があったという。機動捜査隊青森方面隊の私服警官が走って追いかけ、倉内容疑者が歩道から車道に下りる際に転倒したところを取り押さえた。 男性は「映画でも見ているようだった。とにかく捕まってよかった」と話した。倉内容疑者は集まってきた警察官に後ろ手に手錠をかけられたという。(藤原慎一、北沢拓也、有近隆史)
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