16世紀に日本人が朱印船貿易で訪れた、世界遺産の古都、ベトナム中部のホイアンで、日本文化を紹介するお祭りが、21日から始まりました。
このお祭りは、16世紀から17世紀にかけての朱印船貿易の時代に日本人町がつくられた交流の歴史を振り返るとともに、「日本橋」と呼ばれる史跡を含めたホイアンの町並み保存を日本が支援したことなどを記念して、毎年開かれているものです。21日夜開かれた開会式には、地元住民や観光客などおよそ600人が参加し、ベトナム側の代表は、「交易の中心地として発展した歴史のあるホイアンは、現代でも異文化交流の中心地となることを目指す」とあいさつしました。また、日本側からは、ホイアンと姉妹都市の大阪府堺市の獅子舞や、世界遺産に認定されている石見銀山のある島根県大田市の民謡「石見銀山巻き上げ節」や、神楽などが披露されました。会場のすぐ横を流れる川には灯ろうも流され、お祭りを盛り上げていました。参加したベトナム人は、「日本語を勉強していますが、日本の伝統文化に直接触れられて楽しいです」と話していました。このお祭りは22日まで行われ、22日は、浴衣の着付けや、書道や茶道の教室などが開かれる予定です。