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【芸能・社会】幸四郎が塩野版カエサル 10月、東京で初の舞台化2010年8月22日 07時45分
松本幸四郎主演で、作家塩野七生さんのベストセラーを初めて舞台化する「カエサル―『ローマ人の物語』より―」(10月3〜27日、東京・日生劇場)の制作発表記者会見が、東京都内で開かれた。 幸四郎は6月、イタリアに塩野さんを訪ね、ローマ帝国の礎を築いた英雄の足跡を巡った。「女の人に弱く、もてて、借金だらけで、大した生まれでもなく、頭角を現したのは40すぎだと塩野さんから伺って、だんだん“人間”カエサルが好きになってきました」と紀元前へと思いをはせた。 さらに「カエサルとあまり縁がないと思ったら、大正14年に祖父の七代目幸四郎が歌舞伎座でシェークスピアの『ジュリアス・シーザー』をやっていて、写真が残ってました」と足跡の新たな発見に、“おじいさん、おまえもか”といった顔。 自身が上演千回を超えた「勧進帳」も、七代目は約1600回で「このおじいさんはどこまでも出てくる。とてつもない」と笑った。 カエサルを暗殺するブルータス役の小沢征悦は「対立しながらも心のどこかで引かれていく“揺れ”を少しでも表現できれば」と気合十分。自身にとっての英雄は「おやじ(指揮者の小沢征爾)ですかね。人間くさくていいんじゃないですか」。食道がんの手術を経て復帰した父の回復について「年も年なので一歩一歩。家族は見守るしかないし、お互いに見つめ合っていければいいなと思います」と語った。 カエサルの愛人で、ブルータスの母セルビーリアを演じる高橋恵子は「(幸四郎と)テレビドラマで2回、夫婦役をしましたが、やっと愛人役で本領発揮できるかな。お互いに」と色っぽくほほ笑み、幸四郎も「もっと早ければ…」と惜しんでみせた。 (共同)
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