ニュース争論

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

ニュース争論:人口減にどう向き合う 駒村康平氏/松谷明彦氏(3/5ページ)

 ◇社会の責任範囲

 立会人 人口減社会を乗り切るにはどうすればいいのでしょう。

 駒村 あるところで年金の話をしたら、年配者から「2020年がどうなろうと、おれの知ったことではない。年金はともかく1円も下げるな」とか「子どもにお金を回すなら高齢者に回せ」という発言があった。有権者が高齢化すればこうした声はますます大きくなるのではないか。社会保障が世代間の助け合いのシステムだと理解しない人が増えている。人口減少はすべての世代にとってのコストだ。いかに若い世代と高齢の世代でコストを分担するかが重要。高齢化が進む前に分担のルール作りをすべきだ。

 松谷 人口減少は大きな環境変化だ。社会保障制度に限らず、現在の社会制度のかなりの部分が機能不全となるだろう。働く人の比率が上昇していた時と異なり、社会が個人の問題を解決する能力は大きく低下する。日本はこれからどんな社会を目指すのか、どこまでが個人で、どこからを社会の責任とするのか、まずその議論が必要だ。

2010年8月21日

PR情報

 

おすすめ情報

注目ブランド