きょうのコラム「時鐘」 2010年8月22日

 先のジャパンテント開幕式に静岡県職員の姿があった。ジャパンテントのコーディネーターとして知られた川勝平太静岡県知事の指示だった

留学生や学生が地域住民と活発に交流する「学住一体のまちづくり」を計画している川勝さんは、毎日がジャパンテントのような街をイメージしているという。留学生の祭典の精神が各地に広がるのは結構なことだが「強敵」の出現である

先日出版された自著で、川勝さんは金沢を「江戸時代の面影を残す、城下町文化の生きた博物館」と位置づけている。東洋文明の生きた都市博物館が京都であり、西洋文明の生きた都市博物館の東京と並ぶ「三都」だと言うのである(日本の理想・ふじのくに)

面映ゆいが、自分のことは客観的に見えないもので、第三者からの指摘で気づくことが少なくない。社会学者でもある川勝さんの評価はありがたくいただき今後のまちづくりに生かしたい。互いに刺激しあい、競争することの大切さを思う

外国人旅行者や留学生の目もそれと同じだ。若々しい新鮮な目で、異なる価値観で、明日の北陸に意見を述べていってほしい。