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爆弾テロか ウイグル族を拘束 7人死亡の爆発で 新疆
【北京=川越一】中国国営新華社通信によると、19日午前、新疆ウイグル自治区西部のアクス市郊外で発生し、7人が死亡、14人が負傷した爆発で、当局は現場でウイグル族の男1人を拘束、爆発物を使ったテロの可能性があるとの見方を示している。
自治区当局は当初、電動三輪車が群衆に突っ込み爆発したとしてたが、地元メディアはアクス地区当局の発表として、警備巡回中の巡視員の列に、三輪バイクから爆発物が投げ込まれたと伝えた。
アクス市は、区都ウルムチから南西に600キロ以上離れた地方都市。人口は約57万人で、住民の過半数を漢族が占めている。
昨年7月にウルムチで起きた大規模暴動の背景には、漢族支配に対するウイグル族の反発が底流にある。党中央は今年4月、ウイグル族の間で評判が悪かった王楽泉・自治区党委書記を解任するなど、ウイグル族の不満解消に向けてアピールしてきた。
一方で、当局は暴動後、2千人以上のウイグル族の若者を連行、30人以上が殺人罪などで死刑判決を受けた。ウルムチ市内には現在、約4万7千台の監視カメラが設置されるなど取り締まりが強化されている。今年6月には、アクスでもテロを企てた容疑者らが摘発されていた。
ただ、今回の犠牲者の大半はウイグル族とされる。民族問題に絡んだテロとの憶測が流れるが、社会に対する不満を凶行で示した可能性もある。