菅首相、為替は円高との認識=経済産業相

2010年 08月 19日 16:18 JST
 

 [東京 19日 ロイター] 直嶋正行経済産業相は19日午後、菅直人首相と会談し、経済や産業情勢、円高が産業界に与える影響について議論したことを明らかにした。首相官邸で記者団に述べた。

 直嶋経済産業相によると、菅首相から為替レートの高安についての話はなかったが、円高の進行については認識しているという。

 同相は首相に対し、産業界の想定為替レートが現在ドル/円ベースで90円となっており、足元ではそれより5円程度円高の水準にあると報告。各社によって異なるが、業績に非常に大きな影響があると説明したことを明らかにした。

 また、エコカー補助金を9月で打ち切ることについては「その方針を変えるという話は一切していない」と述べ、「具体的にエコカー(補助金)やエコポイント(制度)をどうするかというやり取りはしていない」と語った。エコポイント制度の終了後については「今まさにいろいろ調査しているため、経済情勢を見ながら判断したい」と述べた。これらの制度については「需要喚起の政策としては効果は大きいが、需要の先食いであり、かならず副作用が出る」との認識を示し、こうした副作用のことも念頭に置いて判断したいと表明した。

 追加経済対策について直嶋経済産業相は「まだはっきり見えない」と指摘。菅首相が他の閣僚とこれから意見交換し、考えるのではないか、とも述べた。

 
 
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