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在サハリン韓国人支援を減額へ 菅首相談話と矛盾
このニュースのトピックス:歴史認識
日韓併合100年に際して、菅直人首相が談話で在サハリン韓国人支援の「誠実な実施」を約束したにもかかわらず、政府が平成23年度予算編成で「在サハリン韓国人支援特別基金拠出金」の予算額を今年度より減らす方針であることが18日、分かった。減額は行政刷新会議による事業仕分けを受けたもので、韓国に「いい顔」をしてみせた一方で内実は伴っていないという、菅内閣のちぐはぐな対応を露呈した形だ。
拠出金は、日本統治時代の朝鮮半島などから出稼ぎや企業募集などで樺太(現サハリン)に渡り、戦後にソ連(現ロシア)の都合で残留を余儀なくされた韓国人の一時帰国や永住帰国などを支援するもの。
だが、近年、政府の見通しよりも実際の帰国希望者が減り、今年度当初予算では21年度予算比で約8千万円減の約1億8600万円となっていた。来年度もさらに減らすことになる。
10日発表の首相談話は「在サハリン韓国人支援、朝鮮半島出身者の遺骨返還支援といった人道的な協力を今後とも誠実に実施」と明記していた。しかし、政府は昨年11月の事業仕分けで拠出金を見直すべきだと判定。現在進める行政事業レビューの中間とりまとめでは、「国際機関などへの任意拠出金は管理費コストの抑制を通じた節減を図る」とされている。
外務省は「政治的に重視される案件ではあるが、事業見直しを受けた以上は減らさないといけない」(幹部)としている。