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[21305] 俺は猫 フリーの魔導士さ【習作】【リリなの】一話投稿 一話追記
Name: 猫マスター◆4f803b38 ID:ce390bc7
Date: 2010/08/21 05:16
この物語はオリ主を猫にしてみようという思いつきで生まれたものです
そして更新頻度を度外視して自分の力量を知ろうという試みのため更新速度はあきらめてください。

ここをこういう風に直したほうがいいみたいなアドバイスも大歓迎です。
それは誤字脱字はもちろんのこと文法や口調についてもです。

8/20 初投稿 
8/20 オリ主紹介 投稿
8/20 オリ主紹介 改定&追記
8/21 一話 投稿
8/21 一話 追記



[21305] オリ主紹介(オリ主視点) 会話文なし 本編じゃないよ
Name: 猫マスター◆4f803b38 ID:ce390bc7
Date: 2010/08/20 16:46
やあ。

俺は猫だ。

どこにでもいる何の変哲もない三毛猫だ。

オスの三毛猫というのは遺伝上は不可能であり、その時点で何の変哲もないというのは嘘になるが・・・



































すまん。

少し冗談が過ぎた。

ちゃんとした人間だ。

ただほとんどの時間を変身魔法で猫になってるからそういっただけだ。

ほとんどの時間を猫の姿をしているのにはちゃんと理由がある。

ただその姿でいるのが好きだからというのもあるがそれよりももっと大きな理由がある。

それを話すにはまず俺の体質を話しておかなければいけない。

俺は不老だ。

これは何の冗談でもなくまぎれもない事実だ。

何千年もの昔に存在したアルハザードという国・・・いや世界というべきか。

その世界で研究されていた技術の中に不老がある。

俺はその研究の唯一の成功例というわけだ。

俺はアルハザードで体をいじられ実験される毎日だったがあるときベルカという国との戦争でアルハザードが滅びて助け出された。

だから俺はベルカに恩義を感じ、ベルカ式の魔法を使いベルカのために尽くしてきた。

少し話がそれたな。

ここですこし勘違いをしているやつがいるかもしれないのでいっておく。

俺は不老と言っても不死ではない。

だから俺は怪我をすれば血が出るし死ぬときはちゃんと死ぬ。

だがその不老が問題なのだ。

その不老のシステムでは常に魔力を消費する。

その量は使い魔を使役するのとは違い自然回復量をも上回る。

それも俺の魔力を一週間で空っぽにしてしまうという速度だ。

俺の魔力量は不老により何千年も生きているため通常時で500万を超える。

この数値を見て一週間で空っぽにしてしまうという速度が尋常でもないというのが理解いただけただろうか。

しかしその速度も猫に変身すると減る。

それも自然回復量のほうが上回るほどに。

なぜ猫になるとこんなに減るのかは不老の仕組みがあまり理解できていないために謎が多い。

しかも犬や鳥ではだめだった。

これは俺自身の永遠の謎だな。

これで常時猫でいる理由は理解いただけたかと思う。

言い忘れていたが俺の名前は島田闘也。

ベルカにいたころは「トーヤ」とだけ名乗っていればそれで済んだので自分のファミリーネームは忘れてしまった。

しかしこの世界――第97管理外世界にいるときにはファミリーネームが必要になってくるので滞在先の日本という国のなかから適当に選んで決めた。

年齢は不老により永遠の9歳。

つまりはエターナル正太郎もしくは合法ショタだ。

使用する魔法は先ほど話したように古代ベルカ式。

よくこのチート魔力量からとても強いと勘違いされるがそれは違う。

魔力量が増えるにつれて逆に魔法の使用効率が低下しているのだ。

今では最低限の魔力弾1発生成するのに大型砲撃数発分もの魔力を消費する。

そこから実用段階まで威力を上げようものならさらに消費する。

まあベルカ式ならばほとんど支障ないのだが。

得物は長剣と短剣の中ほどの長さのナイフの二刀流。

少し長めのダガーナイフを想像してもらえればいいだろう。

それを使ったヒットアンドアウェーの戦法が俺の戦闘スタイルだ。

まあ戦闘などここ地球では関係ないことではある。

容姿は身長135cm体重40kg後ろに肩甲骨ほどまでに伸ばした黒髪に女の子以上に女の子らしい顔つき。

俗に言う男の娘だ。

猫以外の姿で人前に出るのはまずないので間違われたことはない。

家族は使い魔と書いて嫁が1人と娘が1人。

使い魔の名前はリニス。

ベースは猫。

ミッドチルダの南のほうでよく見かけていたのを覚えている。

べっ別にたまたま行った先でリニスの猫モードを見て一目惚れをして通ってたわけじゃないんだからね。

リニスは主人との契約が終わって後は消えるのを待つだけというところをフェイトという子供の成長を見守るという条件で再契約したのだ。

契約するまでは家事はわざわざ人の姿に戻ってやっていたのだが今ではリニスがやってくれるので助かる。

しかし自分で言うのもなんだが使い魔が人の姿で家事をして、その主人が猫の姿でごろごろしているというのはなんともシュールな光景だ。

リニスは俺の嫁である。

といってもこちらが勝手に妄想しているだけでリニスはそれを知らない。

でもいずれかは告白をしたいと思っている。

愛の前に種族や立場の違いなど関係ないのだ。

ひとつだけ行っておくが人の姿にほれたわけではない。

俺は猫の姿も含めてリニスにほれたのである。

どちらかといえば猫の姿のほうがいいっていうのは秘密である。

1人娘の名前はアリシア。

娘といっても別にリニスとやったわけではない。

リニスと契約するよりも前に小規模次元振を伴なった爆発があったので見に行ったら偶然瀕死のアリシアを見つけてしまったのだ。

アリシアの状態はとてもひどく現在のミッドの技術では助からない状態だった。

しかし仮にも自分はアルハザードの遺産でありその当時の今よりも高度な文明の技術を持っている。

家につれて帰り専用の装置を使って治療すれば時間は掛かるものの治すこと自体は造作もないことだ。

そしてそんな状況において自分の良心が許すはずもなくつれて帰って治療をしたわけだ。

目覚めたのはリニスと契約をしてすぐ後のことだ。

そのときのリニスの驚き様はいろいろとすごかった。

ちゃんと説明したら納得してくれたのだが「あなたの行動で何が起きても驚きません。」とまで言われてしまった。

しかしその連れ帰るときに問題があった。

自分の存在が公になるのはまずいのだ。

だがそのときの爆発は魔力的なものでアリシアの肉体が消滅するとは考えられない。

そこで今のミッドの技術では見破れないほどのコピー人形を作りおいておいたので問題はないはずだ。

目覚めてから家に帰そうにも以前家があった場所にはすでに家はなくうちで預かっているのだ。

アリシアは少々活発が過ぎるが手のかからないいい子だ。

相手をしているこちらも楽しくなってくる。

これが親心というものなのか。

見つからなければいずれは養子にでもと思っている。

最後はアリシアに判断をゆだねることにはなるだろうが。

いま――2005年の春をその三人で過ごしている。

家は海鳴のはずれのほうに大きなビルとして立っている。

外から見ればどこかの事務ビルと見間違えそうな見掛けをしているが立派な自宅だ。

ビルは地上10階地下2階建てである。

地下2階を模擬戦のための施設、地下1階を魔法関連の研究施設としている。

人間探究心は大切で週に3日はわけのわからない研究をしているが、模擬戦用の施設なんて本当に必要だったのか設計した自分でも疑問である。

1階は駐車場でさまざまな用途の車が5台は止まっておりそれでもまだ5台の空きスペースがある。

2階は多目的ルームで映画を見たりカラオケなども出来るようになっている・・・いまだに一度も活用はされていないが。

3階を一般居住スペースとなっており家にいるときの大半をここですごす。

4階は丸々厨房で無駄なスペースとなっている。

リニスや時たま俺しか立たないのに一流レストラン並みの設備なんていらない気がする。

5階は各人の個人部屋があり一クラス分の子供を招いてもいいようになってるこれまた無駄な設備。

6~9階はすべて倉庫であり入ってるものは全体の20%ほどしかないとやはりこれも無駄な設備。

10階は個人用のヘリが入っている。

出動したのはまだ1、2回ほどしかないが・・・

あらためて自宅を見直すとほとんどの設備が無駄だな。

ちなみにエレベーターもちゃんとついている。

それも地下2階から10階に上がるのに2秒ほどしかかからない高速なやつを。

これだけの豪勢な暮らしを出来るのには理由がある。

じつは管理局すら見つけていない世界を俺は知っている。

その世界の地球ほどの大きさの惑星の地殻部分の約10%が金銀白金で出来ており、50%が地球やミッドチルダで言う希少金属なのだ。

ほかにもいろいろあるがそれを売ることでこれだけの財を成しているのだ。

正直あと200~300年は遊んで暮らしていける。

そんな平穏のなかで暮らしていてあの日あんな出来事になるなんて・・・

^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^

オリ主紹介でした

次回からはちゃんと会話文が入った普通になると思います

正直なところ思いつきでやったためオリ主の設定だけ出来ていてどう話しに絡めて行くかとかまったく考えてありません。

本当に続くのかなこれ・・・




[21305] 一話 改定
Name: 猫マスター◆4f803b38 ID:ce390bc7
Date: 2010/08/21 08:06
*注 ネタばれを嫌って前回のオリ主紹介を読んでない方は読まれることを推奨します。
   なぜならオリ主紹介を読んだということを前提に話を進めていくからです。
   

side なのは

それはちょっとだけど昔のお話。

私がまだ小さかったときのお話。

私のお父さんはお仕事で大怪我をしちゃって入院をしていたことがありました。

お母さんはまだ始めたばかりの翠屋のお仕事で朝は早くから夜は遅くまでお家には帰ってきません。

帰ってきてもお家のお仕事で忙しい毎日でした。

お兄ちゃんやお姉ちゃんも学校に行っていて、学校がないときは交代でお父さんの看病をしていました。

だから私はお家で1人でお留守番の毎日。

みんな忙しくて誰も私の相手をしていられませんでした。

私はさびしくて泣いてしまいたくて、私が泣いてしまえばみんな私の相手をしてくれるのかもしれない。

でもそれはみんなのお仕事を増やすことにしかならなくて、みんなに迷惑がかかってしまうだけだと私は知っていました。

だから私はいい子でいることにしました。

1人で遊び、自分で出来ることは自分でやり、自分に出来ないことは自分の出来る範囲でやってみんなのお仕事を増やさないようにしました。

でも本当はさびしくて、1人でいるのはいやで、泣きたいけど泣いちゃいけない、そんな毎日でした。

そんな時私の前に現れたのは1匹の猫さんでした。

その猫さんは見た目はどこにでもいるような普通の猫さんでした。

でもその猫さんは普通じゃありませんでした。

人の言葉を話したのです。

その猫さんは私とおしゃべりをしたり私と一緒に遊んでくれました。

その猫さんは言いました

「どんなにつらいことがあっても今は耐えろ。事が済んでからいっぱい甘えればいいんだ。」

と。

まだ小さかった私にはその言葉の意味がわかりませんでしたがわかる事がひとつだけありました。

私も甘えてもいいんだ。

私はお父さんの怪我が治ってお母さんのお店が忙しくなくなったらいっぱい甘えよう。

そう心に誓いました。

その猫さんは私といっぱい遊んでくれてお母さんたちが帰ってくるころには帰っていきました。

次の日また猫さんが来てくれるかもしれないとお庭で待っていました。

しかしその猫さんがまた来ることはありませんでした。

でもそのときの私は1人でもさびしくありませんでした。

今までと変わらない毎日なのになぜかさびしくありませんでした。

私はあの猫さんとおしゃべりをして一緒に遊んだ事が今では夢のように思えて仕方がありません。

今思えば猫さんがおしゃべりをしたりしないなんてことは当たり前です。

でも私はあの猫さんといつかまた会える。

そんな風に思えて仕方がないのです。

私はいま猫さんとまたおしゃべりをして一緒に遊びたいと思っています。

猫さん・・・あなたは今どこにいるのですか?

side out

俺はいま朝の散歩中だ。

俺の朝はまず三人で朝食を取る。

さすがに食事のときはちゃんと元の姿に戻るさ。

キャットフードを食事として食べるなんてことはしない。

俺にとってのキャットフードはうまいおやつ程度の感覚なのだ。

そして聖祥のスクールバスのバス停までアリシアを見送り、そこから俺の朝の散歩が始まるのだ。

「朝の」とはいっているもののそれは昼食に家に戻るまで続く。

その間リニスはというと必死にプレシアたちの居場所を探しているみたいだ。

プレシアの居場所がわからない限りはアリシアの妹であるフェイトを見守るなんてことはできないからな。

その朝の散歩コースは決まっている。

散歩といっても2つの場所を回るだけだ。

最初に向かうのは高町邸。

ここの家の人は武術をやっているようでその動きは俺でも捉えるのが精一杯なほどだ。

ここの長男である恭也という人のひざの上がお気に入りだ。

必要以上にかまってこないし何よりひざの上で寝るのが気持ちいのだ。

その気持ちよさはイングヴァルト様に匹敵をするのかもしれない。

まあオリヴィエ様にはほど遠いがな。

その次に行くのは月村邸。

俺のうち以上に無駄に広いうちだ。

立派なお屋敷なのだがそこに済んでるのが4人しかいない。

その代わり猫天国なのだ。

それもほとんどが子猫である。

捨て猫や処分に困っている猫を連れてきては世話をして里親探しをしているらしい。

何はともあれ子猫だぞ。

それは人間が子供を見てかわいいと思う気持ちと同じなのだろう。

その気持ちは人間が子猫をみてかわいいと思うのとは少し違う気がする。

俺って本当人間だよな?

なんだか自分でも信じられなくなってきた。

これが何千年のほとんどを猫の姿ですごしてきた影響なんだろうか・・・

そしてその散歩が終わると家に戻る。

そこで昼食をとった後はいろいろそのときの気分で行動をする。

人の姿で家事をしてみたり、リニスと一緒に買い物をしてみたり。

猫の姿になっていろいろな散歩コースを発掘してみたり。

いわば猫の気まぐれといったやつだ。

今日の気分は散歩だな。

そうと決まれば早速出かけよう。

side なのは

今日の授業が終わりみんなで塾に行こうとしているとアリサちゃんが突拍子もないことを言い出した。

「ねえねえしってる?こっちに向かうと塾への近道なのよ。いってみない?」

そういってアリサちゃんが指差したのは臨海公園の林道。

「でも、迷っちゃったら大変だよ。」

そういって危ないというのは友達のすずかちゃん。

「大丈夫よ。まだ時間はたっぷりあるし迷ったらまた来た道を戻ればいいのよ。ほら行くわよ。」

「もうしょうがないね。いこなのはちゃん。」

「ああっまってよアリサちゃんすずかちゃん。」

そういって奥に進む二人を追いかける。

しばらく進むと私はこの場所に違和感を感じたの。

(ここ・・昨日の夢で見た場所)

そう、ここは昨日見た不思議な夢に出てきた場所。

私はここに来るのは初めてのはずなのになぜか感じた既視感(ていうんだっけ?)が忘れてた昨日の夢を思い出させたの。

そのことに私はつい足を止めてしまった。

「なのは?」

「なのはちゃん?」

2人に心配をされてしまった。

「ううん大丈夫。なんでもないよ。」

そしてまた歩こうとしたとき足に何かの力が加わるのを感じたの。

「猫さん?」

猫さんは私の足を押そうとしている。

そのしぐさはまるで私をどこかに連れて行こうかとしているみたいなの。

猫さんは私が気づいたことを知るとはまるで先導するかのように離れていった。

「にゃ~」

その泣き声は必死そのものだった。

そして私は走り出す。

「にゃ!?」

「なのは!?」

「なのはちゃん!?」

後ろからさっきの猫さんとアリサちゃん、すずかちゃんが追いかけてくる。

私が走り出したのは猫さんが私を呼んでいたからじゃない。

なにかをこの道の先に感じた。

それがなんなのかはわからない。

とにかく感じた。

そしてしばらく走った先になにか薄茶色のものが落ちていた。

(なんなの?あれ。)

私が感じたものはおそらくそのものから発せられていたの。

動物だった。

たぶんフェレットなの。

私が立ち止まっていると後ろから2人と1匹が追いついてきた。

「いきなりどうしたのよなのは?」

「アリサちゃん・・あれ」

「にゃ~」

すずかちゃんがさしたその先にはフェレットさんがいた。

そこにはさっきの猫さんが心配そうにそのフェレットさんを見ていた。

みんなでそばに行ってみると怪我をしているのがわかった。

「ちょっとこいつ怪我をしているじゃないの。」

「うんそれも結構ひどいみたい。」

「かわいそうなの。」

「とにかくこの近くに動物病院がないか聞いてみるわね。」

といってアリサちゃんが携帯電話を取り出す。

これでこのフェレットさんは助かるという希望を抱いてアリサちゃんの電話が終わるのを待っていた。

side out

散歩コースとして海岸沿いに作られた海鳴臨海公園を選び歩くことにした。

昨夜この付近で何かがあったような気がするからだ。

それはもちろん魔法関係。

散歩のついでに少し調べることにしたのだ。

案の定、目の前には一匹のフェレット。

しかしフェレットとは少し違う感じで、それはこのフェレットがスクライア一族の人間であることを示している。

俺はスクライアにそれなりの好意を抱いている。

スクライアは歴史的建造物を研究の対象として考えていてむやみやたらに壊さないのだ。

そして研究第一で管理局に通報することが研究の妨げになるのならば通報もしない。

俺にとっては研究という響きがあまりいいものではないが・・・

だから俺はスクライア一族にベルカの遺跡を荒らさずなおかつ管理局に通報しないことを条件に研究の手伝いをしている。

手伝いといっても解除法がわかっていないトラップを解除したり読めない文字を翻訳したりだ。

それがスクライアには大変助かるといっていたが俺にとっては自分で設置したものを解除しているだけだし、母国語を外国語に変換しているだけなのだ。

なぜこんなところにスクライアの人間が倒れているのかは知らないが、ここで助けなかったら最悪通報とかなってしまうだろう。

スクライアは研究第一だが仲間意識も熱いからな。

もしかするとその仲間意識も研究のためなのかもしれないが・・・

通報はさすがに言い過ぎかもしれないがそれでもあの協定が破られるかもしれない。

(とにかく怪我をしているなら助けなきゃいけないよな。だれか周りに人は・・・)

もし目の前にいたのがスクライアの人間ではなくただの動物だったら自分はここまであわてることはなかっただろう。

気が動転して回復魔法という手段を忘れ周りの人間に助けを求めようとしてしまったのだ。

後で俺は自分の力で助けなかったことを後悔することになる。

(この馬鹿みたいに大きな魔力・・・なのはか!!助かった。)

近くに馬鹿みたいに大きな魔力をもつ存在があった。

この街でそんな力をもった存在を俺は2人しか知らない。

それは高町なのはと八神邸に住む少女だ。

八神邸に近づいたときはひどい目にあった。

そこには2匹の猫それも使い魔がいたのだ。

それを無視して近づこうとしたときは一日中追い掛け回されてしまった。

あの少女はあの使い魔にとっての要人なのは確実だった。

しかしのその少女は足が悪くめったに外出などしないため近づいてきてる魔力反応をなのはだと俺は確信したのだ。

すぐに俺はなのはのもとによりスクライアの人間がいたところまで誘導しようとする。

「猫さん?」

(よしこっちに気づいたぞ。後は連れて行くだけだ。)

「にゃ~(こっちだこっち。)」

するとわかってくれたのかなのはが俺のいるほうに向かって走り出した。

「にゃ!?(やった!・・・のか?)」

「なのは!?」

「なのはちゃん!?」

(でもこの速度、本当にあの運動音痴のなのはか?)

一応俺の走る速度は猫そのものに抑えてあるし、後ろのなのはの友人と思わしき2人の少女が迷わないように間に入っている。

なのははそんな俺をぐいぐいと引き離していく。

しばらくしてなのはがスクライアの人間――フェレットがいる辺りで立ち止まった。

俺は自分の目的があのフェレットであることをなのはたちに知らせるためにフェレットに近寄ってみせる。

「いきなりどうしたのよなのは?」

「アリサちゃん・・あれ」

「にゃ~(早く病院に!!)」

3人が近寄ってきてフェレットの容態を確かめる。

「ちょっとこいつ怪我をしているじゃないの。」

「うんそれも結構ひどいみたい。」

「かわいそうなの。」

「とにかくこの近くに動物病院がないか聞いてみるわね。」

そういってなのはの友達のうちの金髪のほうが携帯電話を取り出してどこかに連絡をしている。

会話からしておそらく近くに動物病院がないか聞いているのだろう。

(とりあえずこれで一安心かな?)

ちゃんと人が呼べたことでほっと胸をなでおろすが油断は禁物だ。

動物病院にちゃんと運ばれたとしても助かるかどうかは別なのだから。

そうして動物病院に向かうためにかフェレットを連れて歩き出す。



動物病院まで歩いていくのかと思ったら違った。

林道を出てすぐのところに車が待機していたのだ。

しかもかなりの高級車。

しかも窓ガラスは防弾ガラスで出来ていた。

俺は実用性のみを求めるのでこういう高級車は乗ったことは一度もない。

防弾ガラスを求めるならばガラスを防弾仕様のものに張り替えれば済むのだから。

しかし俺みたいな猫が乗ってしまってよかったのだろうか。

話は変わるが、月村の娘――会話から察するにすずかというのだろう――になでられるのは気持ちがよかった。

俺が月村のうちに行くときにはなぜかすずかが必ずいないのだ。

だからこうして会うのは初めてである。

そんな時なのはが声を発する。

「あーーっ。おもいだした。」

「どうしたのよ。なのは?」

「にゃっ!?(どうしたんだよいきなり)」

「この子トーヤなの。」

「「トーヤ?」」

何かと思ったら自分のことであった。

なのはには恭也のひざの上で昼寝をしているときによくなでられていたのではじめから気づいているのかと思っていた。

「ほら首輪にも書いてあるの。最近見てないから心配したの。」

「にゃぁ。(ただなのはがいないだけだと思う)」

そう最初にも言ったとおり俺は毎朝アリシアを見送ってから高町邸に向かっている。

だから俺が午後も高町邸に行かない限りなのはと出くわすことがないのだ。

「ああ。なのはが前によく話してた恭也さんによくなついている猫のことね。この子がそうなの。」

「トーヤってこの子がそうなんだ。やっぱりお姉ちゃんが言ってた子と同じ子なんだね。」

「ふぇ?すずかちゃんも知ってるの?」

「うん、前に写真で見せてもらったことがあるから。名前が同じだったけどやっぱり同じ子だったんだね。」

(恭也になついているというかただなのはが執拗にかまってくるから動物特に猫にとってはストレスであり近寄りがたいだけなんだが。

 というか忍いつの間に写真取ったんだ?ってまさかこの間草の陰からみえたメイド服とレンズっぽい光がそうなのか?

 あんまり証拠を残したくないんだけど・・)

そんなどこかの逃亡者のようなことを考えていたら動物病院に着いた。

動物病院なのだがさすがに怪我をしてないのに入っていくのもどうかと思い、俺は外で待つことに決めた。

しばらくすると中から3人が出てきた。

「よかった。あのフェレットさん助かって。」

「あっトーヤなの。ちゃんと待っててくれたの。」

近づいてきたなのはに抱きかかえられた。

「よかったね。あのフェレットさん助かるって。」

「にゃぁ(よかった。)」

これでほっと胸がなでおろせる。

(後は飼い主を名乗って引き取って事情を聞いた後で集落に送ってやるだけだな。)

俺にとっては死活問題になりかねなかったためこれでようやく安心である。

そろそろ暗くなってきたから帰らねば。

そう考えののはの腕の中からすり抜け走り去る。

「にゃあ。(またな。)」

途中立ち止まって振り向き別れを告げる。

「またねなの。」

3人が手を振ってさよならを言ってくる。

(さてと、今日の夕食は何かな?)

そんな他愛もないことを考えながら帰路に着く。

胸に少しのいやな予感を残して・・・

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猫の鳴き声のパターンが難しいです。

とりあえずできるかぎり説明っぽいところをなくそうと努力をしたんだけど無理だった。

括弧の中に入れない部分と心の声として入れる部分の見極めがむずい

文法や口調(括弧以外も含む)のアドバイスもよろしくお願いします

でわでわ

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重要な部分を忘れていたので追記

^^^^^^^

書きあがってうpした後にいくつもどうしようもない誤字を発見したため訂正いたしました

すぐに見つけられたのですが多数の皆様にはご迷惑をおかけしたので

深くお詫び申し上げます


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