首相:代表選後に内閣改造 党は月内に両院議員総会

2010年7月13日 22時23分 更新:7月14日 0時50分

 菅直人首相(民主党代表)は13日、9月に予定される党代表選で再選された場合、本格的な内閣改造・党執行部人事を行う方針を固めた。党代表選は9月5日を軸に早期実施する方向で調整する。一方、民主党は参院選の大敗を総括する両院議員総会を、30日召集予定の臨時国会直前に開く見通し。いずれも、首相や枝野幸男幹事長らの敗戦責任論をかわす狙いとみられる。

 ◇代表選、9月5日を軸に

 「内閣改造もあるだろうし、大きく態勢を整え直すところがどこかではあるだろう」

 菅首相は13日、参院選神奈川選挙区で落選した千葉景子法相と首相官邸で会った際、閣僚辞任を申し出た千葉氏にこう語り、代表選後の大幅な人事刷新に言及した。一方で首相は「節目まで内閣の一員として継続してほしい」と強く慰留、千葉氏も受け入れた。

 6月に発足した菅内閣は、鳩山内閣のメンバーをほぼ引き継いだ。いま、改造に踏み切れば、党内対立を誘発しかねない。しかし、改造先送りや枝野氏の幹事長続投で、党内には誰も責任を取らない現体制への不満がくすぶっている。首相は、将来的な大幅人事を示唆することで、求心力を回復したい考えもあるとみられる。

 仙谷由人官房長官は13日の記者会見で「首相は基本的に補充人事を行ったという思いが強いかもしれない。やはり自分の発想でしっかりした適材適所の人事配置をする。一般論として人事とはそういうものだ」と述べ、自前の内閣で反転攻勢を図るべきだとの認識を示した。

 一方、党内には、枝野幹事長と安住淳選対委員長の2人が敗因を総括するとしていることにも反発があり、両院議員総会の開催を求める声が強い。党幹部は13日、「最終段階で両院議員総会に総括を報告するというのはある」と語った。執行部側にとって、総会が責任追及の場となることは避けたい状況で、総会を執行部側の総括を承認する場としたい考えだ。

 このため、総会に先立ち14日にも、全都道府県連の選挙責任者と参院選の落選候補者から聞き取り調査を始める。党内には両院議員総会に落選候補者の出席を求める声も強く、総会まで、参院選大敗の責任論を巡る駆け引きは続きそうだ。

 首相は13日夜、東京都内の中国料理店で、荒井聡国家戦略担当相や平岡秀夫国家戦略室長と会食した。読売新聞電子版などマスコミの世論調査で首相続投を支持する声が多いことを受けて、首相は「前向きにとらえ、頑張らないといけないな」と話した。ただ、内閣支持率は3割台に続落している。

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