2010年6月22日 12時53分 更新:6月22日 13時17分
宮崎県の家畜伝染病・口蹄疫(こうていえき)問題で、都城市と日向市で22日、移動・搬出制限区域の解除に向けた清浄性確認検査が始まった。
牛と豚約48万頭を飼育する国内最大級の畜産地・都城市では、獣医師ら約40人が14班に分かれ午前9時過ぎ、発生地周辺の農場に向かった。発生地から半径3キロ圏内を主に、2日間で96農場の1720頭から採血、感染の痕跡がないか抗体の有無を調べる。初日の22日は夕方までに54農場の878頭から採血する予定。
26日からは3~10キロ圏内の農場で目視検査をし、異常がなければ7月2日午前0時に移動制限(半径10キロ)と搬出制限(同10~20キロ)が解除される。
都城市では9日に1農場で疑い例が確認されて以後、新たな発生はない。制限解除に期待が高まる中、長峯誠市長は「新たなステージに入ることは素直に喜びたい」としながらも「一つの通過点であり、発生の可能性がゼロになったわけではない。油断はできない」と気を引き締めた。【木元六男】