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【緯度経度】ワシントン・古森義久 国家は簡単には謝らない (2/3ページ)

2010.8.21 07:41

 他の諸国に目を転じてもイギリス政府がインドやビルマの植民地支配を公式に謝罪したという話は聞かない。フランス当局がベトナムやカンボジアの植民地統治自体を正式に謝ったという記録もない。

 米国ウェスリアン大学のアシュラブ・ラシュディ教授は「罪ある時代の謝罪と忘却」という自著で、「クリントン大統領が1998年にルワンダ大虐殺に対し米国が阻止の行動をとらなかったことを謝罪したが、その謝罪自体はその後の各地での虐殺阻止にはなんの役にも立たなかった」と書いた。謝罪の実効の不在である。同教授は「謝罪は相手の許しが前提となり、心情の世界に入るため、そもそもの原因となった行為の責任や歴史の認識を曖昧(あいまい)にしてしまう」とも論じた。

 日本の謝罪については米国オークランド大学の日本研究学者ジェーン・ヤマザキ氏が2006年に出版した自著「第二次大戦への日本の謝罪」で詳しく論考している。ヤマザキ氏は1965年の日韓国交正常化以降の日本の国家レベルでの謝罪の数々を列挙しながら「主権国家がこれほどに過去の自国の間違いや悪事を認め、外国に対して謝ることは国際的にきわめて珍しい」と述べた。そして米国はじめ他の諸国が国家としての対外謝罪を拒む理由として以下の諸点をあげた。

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