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2010年8月20日(金) 19:15 |
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海保ヘリ墜落事故で新たな事実
香川県多度津町佐柳島沖の瀬戸内海のヘリ墜落事故で、19日夜、新たな事実が明らかになりました。 第六管区海上保安本部は、墜落したヘリコプター・あきづるが、事故の前後2回に渡ってデモンストレーション飛行を行う計画だったことを19日夜遅くの会見で発表しました。 あきづるの詳細な飛行ルートが明らかになる中、なぜ低空飛行していたのかが、原因究明の焦点となっています。
第六管区海上保安本部によりますと、あきづるは墜落の前後2回にわたり、巡視艇「みずなみ」に研修のために乗り込んだ司法修習生にデモ飛行を行う予定でした。 海上保安本部は当初、あきづるはパトロールをしていたと説明していました。 広島県から飛んできたあきづるは、午後2時13分六口島上空に到着、巡視艇みずなみと合流し、午後2時20分から5分間に渡りデモ飛行を行いました。 その後、午後2時35分に手島上空を飛び、午後3時1分高見島上空から海上保安本部と無線で交信しています。 午後3時10分、あきづるはみずなみと無線で交信しました。 この時あきづるは午後3時25分、2度目のデモ飛行を六口島上空で行うため準備に入っていたと見られています。 しかし実際にはこの直後、あきづるは送電線に接触し墜落しました。 ところがさきほど20日夕方になって、海上保安本部は突然、午後3時10分の佐柳島上空での交信が無かったことを明らかにしました。 あきづるが飛んだと見られる佐柳島と小島の海峡。 この場所から2度目のデモ飛行を行う予定の六口島までは直線で17キロ離れています。 このデモ飛行は、岡山地方検察庁が司法修習生を対象に行ったもので、水島海上保安部に依頼して巡視艇の上からデモ飛行を見学していました。 あきづるのデモ飛行と墜落事故との関係について、前原国土交通大臣は20日朝の閣議後の記者会見で明確に否定しました。 では、なぜあきづるは送電線に接触したのでしょうか。 国交省の事故調査官は19日の調査を終えた後、あきづるのスピードについて言及しました。 佐柳島と小島の鉄塔には24時間点滅するライトが取り付けられています。 2008年に国交省の指導で設置されました。 国交省のガイドラインでは、事故防止策として点滅ライト以外にも電線にボールのような目印を取り付ける方法も書かれています。 しかし佐柳島のケースは、風などの影響で送電線に負荷がかかる恐れがあるため目印を付ける必要はなく、四国電力も目印を取り付けていませんでした。 山陽放送の取材に対して四国電力は「法令通りで、安全上の問題はないと思っている」と回答しました。 また海上保安本部によりますと、今回の飛行前に操縦士らとルートに関する打ち合わせは行っていました。 しかし、送電線の位置までは確認していなかったということです。 事故調査官らは、20日も引き上げた機体を丸亀市内で調査し、事故原因の究明にあたっています。 これまでのところ、事故の原因や海峡を低空飛行した理由などは分かっていません。 行方不明になっている大嶽智さん(56歳)の捜索は、20日朝から再開されています。 しかし、大嶽さんは依然として見つかっていません。
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