【上海万博】「作り直せ！」露大統領カンカン　ロシア館

　【上海＝河崎真澄】ロシアのメドベージェフ大統領が上海万博「ロシア館」の展示内容を全面的に作り直すよう、異例の指示を出していたことが分かった。

　中国紙、環球時報が２０日までに伝えたところによると、ウクライナ出身の作家ノーソフの童話「ネズナイカのぼうけん」をコンセプトに、ロシア館が夢のある空間を演出していることに対し、同大統領は「現代的なテーマ展示ではない」と反発。上海万博で「ロシア国家デー」として同大統領も式典に出席する９月２８日までに、ハイテク紹介に切り替えるよう指示した。

　なかでも同大統領は童話で「無知な知ったかぶり少年」と描かれている「ネズナイカ」について、「無知がロシア館の案内役では中国の来館者に失礼だ」と激しく怒っているという。ロシアとウクライナの関係悪化も背景にありそうだ。

　ロシア館の担当者は産経新聞の取材に対し、展示内容の変更を計画していることは認めたが、具体的な内容は答えなかった。