報徳学園、決勝あと一歩…永田監督は選手を称賛
興南に惜敗し引き揚げる報徳学園・大西(左)と田村 |
<興南6−5報徳学園>序盤は報徳にとって理想的な試合運びだった。島袋の立ち上がりを攻めて5得点。先発・大西は「このまま最後までいけるんじゃないか」と思いながら興南を4回まで「0」に封じていた。グラウンド内外の全部員127人が、最後まで勝利を信じて疑わなかった。
「17年間監督をやって、これほど伸びたチームは初めて。最後の最後まで250%くらいの力を出してくれた」
“闘将”永田監督も称える“戦う集団”の急先鋒(せんぽう)となったのは、1メートル66の3番・中島だ。初回1死二塁で右前先制打を放つと、2回2死満塁の好機では左中間へ走者一掃の三塁打で試合の流れを手繰り寄せた。春先から右肩痛に悩まされ、この日は痛み止めを飲んでプレーした闘志のかたまり。5回無死一塁で悪送球を犯したとはいえ、父・靖博さん(42)が「何か一つのことで夢を達成してもらいたい」という願いを込め命名した「一夢」は夢舞台で輝いた。予選から数えて島袋の今夏ワースト失点となる5得点の原動力となり、追い詰めた。
それでも29年ぶりの決勝進出の夢は、興南の地力の前に断たれた。5回に失策絡みで大西が3点を失うと6、7回も興南打線につかまり計6失点。エース左腕は「勢いを止められなかった」と相手打線に脱帽し、試合後には島袋に「優勝してくれ」と夢を託した。
試合結果
[ 2010年8月21日付 ]
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