３８歳・貴理事が審判部長に　史上２位の若さ

　日本相撲協会は２０日、両国国技館で臨時理事会と評議員会を開き、放駒理事長（６２）＝元大関・魁傑＝の新体制の役職分担を承認した。新たに設置した副理事長に村山弘義理事（７３）が就任。審判部長に３８歳の貴乃花理事（元横綱）を抜てきするなど大胆な人事を断行した。

　貴乃花理事が新審判部長に就任した。抜てきされた同理事は「番付編成、勝負判定を含めて公明正大にやっていきたい」と真剣なまなざしで決意を語った。

　３８歳８日での審判部長就任は、１９７４年１月に３５歳１１か月の若さで就任した出羽海理事（元横綱・佐田の山）に次ぐ史上２番目の若さだ。貴乃花理事は、役員待遇になってからは、長くても約１年ほどしか役職を続けていない。放駒理事長は「抜てきと思ってもらっていい。審判としては一番の顔だ。若いんだから何でもやってもらいたい」と説明した。

　若き審判部長は「お客様がより観戦を楽しんでいただける判定をしたい」と具体的な目標を設定。さらに「お客様も力士も納得のいくような判定基準を作りたい。これから勉強していきたい」。土俵に厳しい目を光らせることを明言した。