中田、初半額ダ～ン！ビデオ判定中チケット売り場行列１００ｍ…日本ハム

２回１死、９号本塁打を放った中田は、笑顔で真喜志三塁コーチ（右）とタッチ

　◆日本ハム５ｘ─４西武＝延長１０回＝（２０日・札幌ドーム）　待ち時間が長く感じた。中田は初体験のビデオ判定に、ヘルメットをかぶり直してベンチでドキドキしていた。０―０の２回１死。平野の内角への１４１キロの直球を、両腕をうまくたたんで左翼ポール際に運んだ。

　ファウルかスタンドインか。西武・渡辺監督の抗議を受け審判団がビデオで確認。中田は「打球のはね方とか角度を考えれば絶対入っていると思っていました。でも判定が出るまで緊張しましたね」と９号ソロが認められ、胸をなで下ろした。１０戦ぶり、３５打席ぶりとなる一発に「はじめはびっくりするくらい打てたけど、１０試合に１本出れば上出来」と冷静だった。

　審判団が確認中に、チケット売り場では長蛇の列ができていた。この日から札幌Ｄで中田に本塁打が出た瞬間から６０分間、次戦以降の前売り券が半額で発売される企画が開始。中田は「軽いプレッシャーがかかっていたんですけど。名前を使ってもらうのはありがたいこと。何より１本出てよかった」と肩の荷が下りた様子。２か所ある売り場の両方に１００メートルの行列ができ、試合観戦ができなくなるファンのために急きょ整理券まで出る盛況。“中田弾半額チケット”だけで１４５１枚と、普段の１日平均４８７枚の約３倍も売れた。

　チームは９回２死、あと１球で敗戦という状況から飯山の同点３ランでダルの負けを消し、１０回高口のサヨナラ打で北海道移転後５００勝を達成。中田も１軍でのサヨナラ初体験に「みんなテンションが上がっていて、いける感じだった」と興奮。失速気味だった中田が再び量産態勢に入れば、まだ上位に食い込む余地はある。