警察庁のDNA型データベースへの誤登録で県警が窃盗事件と無関係の男性の逮捕状を取った問題で、7月に改めて窃盗容疑で逮捕された無職の大井貴夫さん(49)について、横浜地検が11日付で不起訴としたことが17日、分かった。
捜査関係者によると、大井さんは否認を続け、被害者の記憶もはっきりしないため、起訴は見送られたとみられる。
大井さんは先月15日、09年11月に横浜市旭区の飲食店で現金3万3000円などが入ったバッグを盗んだとして逮捕され、拘置期限の今月4日、処分保留で釈放されていた。
県警は今年1月、飲食店の遺留物が男性の名で登録されたデータベースのDNA型と一致したとして家宅捜索したが、男性のDNAはデータベースと一致せず、再捜査していた。【松倉佑輔】
毎日新聞 2010年8月18日 地方版