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親族による性的暴行被害児童の施設がオープン

慶南に続き慶北でも

 親が離婚後、父や兄と暮らしていたA子さんは小学3年生のとき、父からわいせつ行為を受けた。いつも酒のにおいを漂わせていた父は、「かわいいからこうするのだ」と言いながら娘の体を触った。中学生になると、兄にもわいせつな行為を受けた。後に「いけないこと」だと分かったが、どうしようもなかった。離婚した母は、遠く離れたところに住んでいた。A子さんは独立できない状況で、今も加害者の父や兄と一緒に暮らしている。

 親族による性的暴行はこのように、長期にわたって繰り返される傾向があり、ほとんどは自宅で発生する。しかし、被害児童はほかに住むところがなく、加害者と暮らすケースが多いという問題が、以前から指摘されてきた。2009年現在の児童・青少年に対する性的暴行は6782件発生(警察庁)し、このうち加害者が親族のケースは11.9%(2010年、女性家族部)に達する。

 今後、A子さんのような被害児童は、本人が望めば、親が反対しても成人になるまで、加害者である親族を避けて、専用の施設で生活することができるようになる。

 女性家族部は19日、親族から性的暴行を受けた児童・青少年を保護するための施設「児童青少年専用休養所」を24日、慶尚南道地域にオープンすると発表した。

 現在、全国に20カ所の性的暴行被害者の保護施設が運営されているが、入居者の年齢の区分がなく、6カ月程度の一時的な保護施設のため、長期間暮らさなければならない児童や青少年には適していない、という指摘を受けていた。

 このたびオープンする施設は定員が15人で、生活館3棟、相談室、食堂、放課後教室、事務室などがある。被害児童は同施設にいる間、社会福祉法人の遊戯治療室や舞踊治療室、コンピューター室、図書室なども利用できる。また、成人になるまで同施設で学業を続けることができ、産婦人科や精神科の治療も受けられる。既に7-8人の入所が予定されている。

 女性家族部のカン・ソンヘ権益支援課長は、「加害者の親権がはく奪された場合には、裁判所の判決に従って入所が可能で、それ以前にも、被害児童・青少年が望めば、親が反対しても入所することができる。施設の位置や名称は秘密となっている」と説明した。

 また、9月1日には慶尚北道地域にも休養所がオープンする。同施設は、他地域の被害児童も入所可能だ。女性家族部は、休養所に対する需要が高まった場合、他地域にも休養所の開設を進める方針だ。

キム・ギョンファ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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