和牛輸出会社 破産申し立てへ
K10034679011_1008201619_1008201621
最新ニュースはNHKニューストップへ
※ すべての機能を利用するには、JavaScriptを有効にしてください。

和牛輸出会社 破産申し立てへ

8月20日 14時54分

和牛の海外向けの輸出で急成長していた京都市の会社が、このところの円高で業績が悪化したのに加え、家畜の伝染病「口てい疫」の発生を受けて輸出ができなくなったことから経営に行き詰まったとして、会社の弁護士は、破産を申し立てる準備に入ったことを明らかにしました。

破産手続きを申請することになったのは、京都市下京区の食肉の輸出販売会社「アディレクト」です。アディレクトは、平成11年に起業したベンチャー企業で、アメリカやシンガポール、それにアラブ首長国連邦のドバイなどに拠点を置いて和牛を輸出し、事業を急拡大させていました。民間の調査会社「帝国データバンク」の京都支店によりますと、アメリカ向けの和牛の輸出では70%のシェアを占めていましたが、円高の影響で経営が悪化し、ことし3月期の決算では売り上げがピークの時の3分の1にまで落ち込んだということです。さらにことし4月、家畜の伝染病「口てい疫」が、宮崎県で発生し、和牛の輸出ができなくなり、会社の弁護士はNHKの取材に対し、アディレクトは経営に行き詰まり、20日までに裁判所に破産を申し立てる準備に入ったと債権者に通知したことを明らかにしました。会社の弁護士は「口てい疫の影響が深刻で、来月上旬をめどに破産の申し立てを行わざるをえなくなった」と説明しています。