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在日3世の双子に長崎みたいに・・・堂島ロールと呼ばれなくなる日

2009/01/12 00:42

 

名古屋のビジネス街、伏見の交差点角にあるその店にはたびたび行列ができている。

 袋の中にはしっとりした黄色い生地で真っ白なクリームをくるりと巻いた ロールケーキが入っている。

 「堂島ロール」というケーキで、店の名は「モンシュシュ」。仏 語で“私のお気に入り”という意味だ。

 この洋菓子店が大阪駅の南に広がるキタの繁華街に隣接する堂島に開店したのは2003年11月のこ と。

 わずか5年で230人の従業員を抱え、大阪に3店、川崎に1店、東京都内のデパ地下にも出店する急成長を遂げた。

 経営者は福岡生まれの在日3世の双子の姉妹だ。

姉の金美花(きん・みか)(36)が社長で、妹の金春花(きん・はるか)が専務。 「企業秘密」という軽やかなクリームの配合は、小さいころからお菓子作りが好きだった妹が、甘いものが苦手の姉も抵抗なく食べられるようにと試行錯誤して 生み出した。小さなアトリエで焼いたそのケーキを、かつては“日本のニューヨーク”と称された堂島にあるホテルが売ってくれたのが成功物語のきっかけに なった。

 

初めのうち、売れ行きは芳しくなかった。だが、キタ新地のクラブのママたちの口コミから火がついた。1本840円 という手ごろな値段と軽い口当たりが取引先や自宅への手みやげに最適と男性客の人気を集めたのだ。

やがて念願の店を開くと、店頭に人が並びはじめ、 材料費の高騰で今年4月に1200円に値上げしても1日2000本が売り切れる。

 30そこそこの娘たちが始めたビジネスがごく短期間で全 国規模に成長した秘密は何だろう。

 ただ運が良かっただけでは語れまい。

しかし、口コミを裏切らないその味にこそ 一番の鍵があるのではないか。長い人生を乗り切るには誰だって甘味が必要なのだ。

 姉が朝鮮籍、妹は韓国籍の2人の夢は「いつか本物のニューヨークのど真ん中に出店すること」。その店で売り出すロールケーキの名前は堂島ではなく「PEACE ROLL」にするつもりだという。

カテゴリ: コラむ    フォルダ: 指定なし

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