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【国際】

米戦闘部隊、イラク撤退 駐留7年5カ月、作戦完了

2010年8月19日 夕刊

 【ワシントン=嶋田昭浩】米NBCテレビは18日夜(日本時間19日午前)、従軍記者の報道として、イラク駐留米軍の最後の戦闘部隊が南部クウェート国境を越え、撤退を完了したと伝えた。フセイン政権を崩壊させた米軍の「イラクの自由」作戦は、2003年3月20日のイラク攻撃開始以来、計4400人以上の米兵死者を出し、約7年5カ月で終了した。

 オバマ大統領は戦闘部隊の撤退期限を8月末としていたが、10日以上早まった。

 大統領は18日、「イラク戦争の中で画期的な出来事だ。米軍はイラクからの撤退を続ける」との声明を出した。

 最大時の07年に16万8000人に膨れ上がったイラク駐留米軍は、同大統領が就任した昨年1月には約14万4000人。今後は5万人規模でイラク治安部隊(約66万5000人)の支援・訓練に当たり、来年末に完全撤退の予定。

 オバマ大統領は今月2日、「イラクでの暴力は最小の水準に近づいている」と撤退を計画通り進める方針を確認したが、イラクでの戦闘やテロによる死者は先月、535人と過去2年間で最悪を記録。今月17日にもバグダッドの軍施設で少なくとも60人が死亡する自爆攻撃があり、米軍戦闘部隊撤退後の治安維持に不安が高まっている。

 オバマ政権は、最重要課題のアフガン戦争遂行のため兵力を振り向けているが、アフガニスタンでも苦しい戦闘が続いている。

 

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