冨田リカ （読者モデル）

　１９６２年３月、神奈川県に生まれる。
　幼少期は体が弱く、大人しくて内向的な子供だった。小学校から短大まで一貫教育の女子校に通学。休日には友人たちと渋谷や原宿に通っていたとか。ファッションに目覚めた中学生の頃から、皆と同じような格好をすることにはしばしば疑問を持ち、人目を気にすることなく、自分が本当に着たいものを選び身に着けていた。そんな中、女子大生をターゲットにした「ＪＪ」が創刊され、彼女はＪＪ世代としてより一層、ファッション感覚を磨き続けたのである。短大2年の夏、某航空会社の沖縄キャンペーンガールに内定するが辞退。その時彼女が選んだ道は華やかな世界で生きていくことではなく、短大で資格を得たこともあり、「幼稚園の先生」という道だった。彼女自身、当時の自分にそれだけの自信がなかったと言う。その後、関東近県の幼児教室の講師を勤め、３６歳の時、現在の夫と結婚。今は、自由が丘の自宅で幼児教室を開きながら、女子大に通い心理学を学ぶというアクティブな日々を送っている。今後の夢は？と問うと、今では生涯の仕事と心に決めた幼児教育の大切さを、より多くの人に広める為、母と子のカウンセリングを中心とする幼児教室を開きたいと言う。そんな冨田リカが雑誌「STORY」に読者モデルとして登場したのは４１歳の時。本誌を担当するライターにスカウトされたのがきっかけ。当初は一般の読者モデルとして誌面の片隅に載っているくらいだったが、読者の反響が予想外に大きく、「冨田さんの身に着けている服はどこのもの？」という問い合わせが殺到する。ついには数ページに渡る特集が毎号のように組まれ、表紙の見出しに彼女の名前が大々的に載せられるまでとなった。彼女自身に、「読者モデル」という位置について問うと、「自分らしさ、自分のライフスタイル、自分の好きなものを嘘偽りなく表現できるポジション」であると語ってくれた。今、自分が雑誌でファッションやライフスタイルを紹介することで、４０代以上の全ての女性に限りない可能性があるということを伝えたいとも言う。