アルコール依存症が社会的な問題となっているロシアで首都のモスクワが、来月から「ウオツカ」などアルコール度数が高い酒の夜間の販売を禁止すると発表しました。
これはモスクワ市が18日発表しました。それによりますと、モスクワでは来月からウオツカをはじめとするアルコール度数が15パーセント以上の酒の販売が、午後10時から翌朝の午前10時までの間禁止されます。モスクワではことし4月から、午後11時から翌朝午前8時までの間の販売を禁止していましたが、市の許可を得た販売店では24時間販売ができていました。今後はこうした店も夜間の販売ができなくなります。一方、レストランやナイトクラブなどの飲食店は、今回の禁止の対象にはなっていません。発表を受けて、モスクワ市内の酒の販売店では、従業員が早速夜間の販売禁止を知らせるちらしを店頭にはり出していました。ロシアは世界的に見ても酒の消費量が多く、アルコール依存症や飲酒運転による死亡事故などが社会問題となっていて、さらには人口減少の一因にもなっているという指摘もあります。このためロシア政府は、2020年までに酒の消費量を半減させるという方針を打ち出しており、今回のモスクワ市の措置もその一環です。今回の措置について、政府の担当者は「ロシア人は酒を飲み過ぎている。非常に良い措置で、歓迎したい」と話しています。