イラク 米主要戦闘部隊が撤退
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イラク 米主要戦闘部隊が撤退

8月19日 12時52分

イラクに駐留していたアメリカ軍は、現地に残っていた主要な戦闘部隊の撤退を開始し、イラク戦争の開始から7年間に及んだアメリカ軍による軍事作戦は、大きな節目を迎えています。

アメリカのオバマ政権は、2003年3月に前のブッシュ政権がイラク戦争を開始してから7年間に及んだ戦闘状態に区切りをつけるため、今月末をイラクに駐留する戦闘部隊を撤退させる期限としています。こうしたなか、イラクのアメリカ大使館は19日、「イラクに駐留する最後の主要な戦闘部隊が撤退を始めている」として、撤退期限をおよそ2週間後に控え、戦闘部隊が撤退を開始したことを明らかにしました。オバマ大統領も18日、声明を発表し、「われわれのイラクでの戦闘任務は、今月をもって完全に終了することになる」と述べ、撤退を計画どおり進める方針を示しています。アメリカの主要メディアは「戦闘部隊が、装甲車などでクウェートに入り、近く撤退を終了する」と伝えています。アメリカ軍は、戦闘部隊を撤退させたあともイラクの治安部隊の養成などに当たるため、引き続き5万人規模の支援部隊を駐留させ、最終的に来年末にすべての部隊を撤退させる計画です。しかし、イラクでは今年3月に行われた国民議会選挙から5か月がたっても新政権が発足する見通しは立たず、こうした混乱に乗じてテロも相次いでおり、戦闘部隊の撤退によってさらに治安が悪化することも懸念されています。