東京湾岸署などによると、17日午後4時ごろ、フジテレビが主催するイベント「お台場合衆国2010」の会場で、「女性の周りをうろついている変な男がいる」との訴えがイベントスタッフにあった。スタッフが男を捜すと、複数の女性の尻を触っているところを目撃。注意しようと声をかけると、男はいきなり逃げ出した。
スタッフが後を追うとちょうどパトカーが通りかかったので、「女性の尻を触った男を追いかけている」と届け出た。警察官はすぐに駆け付けたが、すでに男の姿はどこにもなかった。
男は25〜35歳、身長約1メートル75で、中肉。服装は上下とも黒っぽかったという。
ところが、逃走現場には重大な“遺留品”が。男のリュックサックや手に持っていたビデオカメラが残されていたのだ。同署がこれらを調べたところ、中から驚いたことに山梨県警南アルプス署の警察官の給与明細書などが出てきた。さらにビデオカメラには、スカートをはいた女性がひざを抱えて座っている映像などが映っていた。
警視庁は、南アルプス署に給与明細書の持ち主の警察官について照会。同署はこの警察官と連絡を取ろうとしたが、電話での連絡がつかず、所在も不明。同署は、「給与明細の持ち主の警察官は18日は出勤していない。17、18日がもともと休みなのか、出勤日なのかは答えられない」としている。
男は本物の山梨県警の警察官なのか。所在不明となっている警察官はどこへ行ったのか。警視庁は東京都迷惑防止条例違反の疑いもあるとみて、男の行方を捜している。