「お台場合衆国」で痴漢、逃走男のリュックには…

痴漢騒ぎが起きた「お台場合衆国２０１０」の会場 Photo By スポニチ

　東京都港区台場で開催中のフジテレビ主催のイベント「お台場合衆国２０１０」の会場で１７日、男が女性の尻を触って逃げる事件があり、この男が落としたとみられるリュックサックから山梨県警の警察官の給与明細書が見つかっていたことが１８日、分かった。警視庁東京湾岸署は東京都迷惑防止条例違反の疑いがあるとみて、男の行方を追っている。

　東京湾岸署などによると、１７日午後４時ごろ、同イベント会場で来場客から「怪しい男が女性の周りをうろついている」という訴えがイベントスタッフに寄せられた。スタッフは男の痴漢行為を目撃し「複数の女性の尻を触った男を取り押さえた」と、通りがかったパトカーの警察官に届け出た。

　ところが、警察官が現場に到着すると、男は既に逃走。男のものとみられるリュックサックが残されていた。取り押さえられながら、身を振りほどくことに必死だったため、置き残していったらしい。リュックサックの中には、山梨県警南アルプス署の警察官の給与明細書とビデオカメラなどが入っていた。

　目撃者らによると、男は３０歳ぐらい。身長約１メートル７５で中肉、黒っぽい服を着ていた。ビデオカメラには、スカートをはいた女性の映像などが映っていたとの情報もある。

　南アルプス署によると、警視庁から署員についての照会があったが、連絡が取れず所在が分からないとしている。同署は、０３年４月１日の市町村合併で誕生した南アルプス市にあり、０４年６月１日に小笠原署から名称を変更した。

　フジテレビ社屋周辺では、７月１７日から「お台場合衆国２０１０」が開催されており、今月１７日までに約２７３万人が来場。夏休み中とあって、犯行当時も猛暑の中、親子連れ客らでにぎわっていた。

　小学生の娘２人と会場を訪れていた３０代の男性は「もし警察官が痴漢したのなら大変なこと」と表情を曇らせた。フジテレビは事件について「警察が対応しているので今はコメントできない」としている。

[ 2010年08月19日 ]