山井あと３つで夢散る　落合監督「見たかったね」

＜中・巨＞ノーヒットノーランをを逃し「僕らしい」と語る中日・山井 Photo By スポニチ

　【中日３―１巨人】偉業達成まで残りアウト３つで中日・山井とファンの夢はついえた。９回、先頭の坂本に投じた９９球目は、この日初被安打となる本塁打となった。そしてマウンドを降りた。

　「やっぱり８回までしか投げられませんでした。すみません。でも、僕らしいですね」。山井はお立ち台で苦笑いしてスタンドを沸かせた。だが、直球に得意のスライダーが面白いように決まり、８回まではほぼ完ぺき。「あの試合」に匹敵する投球内容だった。

　まだ記憶に新しい０７年日本シリーズ。中日が５３年ぶりの日本一を決めた第５戦で、山井は８回まで日本ハム打線をパーフェクトに抑えながら、９回のマウンドは岩瀬に譲った。マメをつぶして自ら申し出た降板だったが、大舞台での快挙目前の交代はファンも巻き込んだ論争を招いた。２度目のチャンスも逃した右腕に落合監督は「あの時とはわけが違う。あの時はギブアップだもん。でも見たかったね。久々にチャンスがあった」と残念がったが、チームはこれで６連勝。ナゴヤドーム１１連勝は球団記録だ。

　「１日ゆっくり休んでから、坂本のホームランを反省します」と山井。２位・巨人に０・５ゲーム差に迫り、きょうの第３ラウンドで一気に抜き去る。

　▼中日・谷繁（山井を好リード）きょうは達成できそうな雰囲気があったが、最後は一番中途半端な球だった。あそこまでいったらやりたかった。

　▼中日・野本（先発起用に応え２点打）全く打てていなかったのに使ってくれた。練習に付き合ってくれたコーチに感謝したい。 【試合結果】

[ 2010年08月19日 ]