高橋　米国人はよく練習を休みません？

　北島　（現在、米国が練習拠点）休みまくる。なめてると思うくらい。

　高橋　それでも（本番で）けっこうできちゃうから、すごい。

北島「五輪を知るからこそ強くならないと」

　北島　それよ。（だから練習を休んでもいいと）あまり自分的には正当化したくないけれどね。（欧米の選手は）身体能力、高いもんなあ。

　高橋　僕はもう、４年間は考えたくない。（次の五輪を考えると）多分、自分で自分をつぶしちゃいそう。１年、１年、気づいたら４年たっていたというスタンス。

　北島　同じ心境。北京の後、（泳ぎ始めるまで）すごい時間がかかった。五輪を知るからこそ、自分が強くならないとダメなことも分かるからね。僕もロンドンとは言いません。一つ一つの大会で、本来の感覚を取り戻して頑張りたい。

　（互いのメダルを触り合いながら）このメダル、重い。でも金メダル、欲しいでしょ？

高橋「金って、銅とは違う」

　高橋　欲しいです。すげえ、金って、銅とは違う。でも４年ですよね……。

　北島　今は考えなくていい。その気持ちだけ、ずっと大切にして。

（続きを22日から電子版のスポーツで連載。６月の毎日曜日の昼にＢＳ日テレ「北島康介ＴＶ」で放送予定）