ピーター・フランプトンさんのCDを手にする横田滋さん、早紀江さん夫妻=川崎市
1970年代に世界的な人気を得た英国のロック歌手、ギタリストのピーター・フランプトン(60)が、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんにささげる2曲を新作CDに収録した。曲を聴いた両親の滋さんと早紀江さんは「めぐみや私たちの心情を思いやってくださり、ありがたい」と感激している。
世界各国で発売されたCD「サンキュー・ミスター・チャーチル」(全14曲)は、第2次大戦で戦地から生還した父への愛を歌う表題曲など、家族愛がテーマ。日本の発売元のワードレコーズによると、フランプトンさんはテレビ放送された米ドキュメンタリー映画「めぐみ‐引き裂かれた家族の30年」を見て「僕にも10代の娘がいる。人ごととは思えない」と強い衝撃を受け、2曲を作曲したという。
早紀江さんは「拉致は許されないことだと、遠い国の方が感じてくれてうれしい」と感慨深げ。滋さんも「曲を聴いて多くの人が、早く日本に返してほしいと思ってくれれば」と話している。
2007年には米フォークグループ「ピーター・ポール&マリー」のポール・ストーキーも、めぐみさんにささげる曲を発表している。