話題になった自民党Tシャツ。谷垣氏の似顔をあしらった「まじめですから」と丸川氏の言葉を引用した「この愚か者めが」
自民党が参院選向けにつくった党のPRグッズが今も売れ続けている。父親の育児休暇を進めようと候補者らが手首にはめた「8819(パパ育休)」という数字入りのシリコンリング(300円)、丸川珠代参院議員が民主党の強行採決時に叫んだセリフ「この愚か者めが」をあしらったTシャツ(1500円)などだ。
シリコンリングは党本部の売店などで7月末までに約4千個売れ、今月4千個を再入荷したという。折りたたみ式で、谷垣禎一総裁の似顔絵が入っているエコバッグ(500円)も5千個売れ、今月末に2千個を追加販売する予定。6月からこれらのインターネット通販を始めている。
同党では、かつて小泉純一郎首相(総裁)の人形付き携帯電話ストラップなどが飛ぶように売れたが、後の政権時代に作られたのは安倍晋三首相の携帯ストラップなどわずか。小池百合子広報本部長は相次ぐ「商品開発」について「(野党転落で)『お金ないなら知恵を出せ』という話題づくりです」と話す。
ただ、人気上昇中の小泉進次郎氏のグッズの開発は見合わせている。売れすぎると、「党や総裁PRという本来の目的」(党職員)がかすんでしまうというのも理由の一つのようだ。(星野典久)