手かせをはめられ、目隠しをされたパレスチナ人(奥)とイスラエル兵=イスラエルのNGO「沈黙を破る」のフェースブックから
手かせをはめられ、目隠しをされたパレスチナ人とイスラエル兵=イスラエルのNGO「沈黙を破る」のフェースブックから
【エルサレム=井上道夫】イスラエル軍の元女性兵士が拘束中のパレスチナ人の写真をインターネットの交流サイト「フェースブック」に掲載した問題で、元兵士らで組織するNGO「沈黙を破る」が17日、別の写真数点を同サイトで公開した。
写真は兵士が軍事作戦中に殺害したり、拘束したりしたパレスチナ人と一緒に撮影したものも含まれている。2000年から08年までに撮影され、兵士らから提供されたという。
同NGOは公開について、「占領政策の結果、兵士によるパレスチナ人への暴行や虐待、侮辱行為は日常的に起きている。元女性兵士の行動は氷山の一角に過ぎないことをイスラエル社会に警告するためだ」としている。
イスラエルでは今月、元女性兵士が拘束中のパレスチナ人の隣でポーズをとった写真を同サイトに掲載し、国内で波紋が広がっている。
兵士が撮影した写真をめぐっては、イラク戦争後、同国のアブグレイブ刑務所で米兵が収容者の首につながれたひもを手にしたり、収容者の性器を指さしたりした写真が報じられ、世界中の批判を招いた。