2010年8月18日 17時7分
菅直人首相は19日、民主党政権発足後、初めて自衛隊の統合・陸海空の4幕僚長と首相官邸で会談し、北朝鮮情勢など安全保障問題について意見を聞く。首相は就任以降、防衛省の情報本部長から定期的に報告を受けているが、4幕のトップと会談するのは異例。自民党の石破茂政調会長が衆院予算委員会で首相に訴えた要望を取り入れた形で、ねじれ国会の中、野党に配慮をしたとみられる。
会談には、折木良一統合幕僚長▽火箱芳文陸上幕僚長▽杉本正彦海上幕僚長▽外薗健一朗航空幕僚長--が出席。安全保障環境など国際情勢のほか、年末に民主党政権として初めて改定する「防衛計画の大綱」(防衛大綱)についても意見を求めるとみられる。
会談を巡っては、石破氏が2日の衆院予算委員会で「就任以来、制服組から意見を聞いたのか。(鳩山由紀夫)前首相がきちんと意見を聞いていれば、米軍普天間飛行場の移設問題はこんなに迷走したはずがない」などと指摘。首相は「そういう機会はできるだけ早い段階で設けたい」と答えていた。【仙石恭】