大手スーパーのイトーヨーカ堂が平成16年から17年に輸入した中国産の冷凍うなぎについて、東京の魚の卸売業者が、みずから輸入したものと表示して販売したとして、警察は、この卸売業者やイトーヨーカ堂の元社員らを食品衛生法違反の疑いで逮捕しました。
逮捕されたのは、東京・三鷹市の魚の卸売業「高山シーフード」の社長、高山智廣容疑者(54)と、イトーヨーカ堂の食品海外部マネージャーだった石原荘太郎容疑者(58)らあわせて6人です。警察の調べによりますと、高山社長らは、平成16年から17年にイトーヨーカ堂が中国から輸入したうなぎおよそ15トンを買い取り、「高山シーフード」を輸入元と表示した箱に詰め替えて、去年6月から10月にかけて、横浜市の業者などに販売した食品衛生法違反の疑いが持たれています。平成17年当時、中国産の冷凍うなぎからは海外で発がん性が指摘され、国内でも食品への使用が禁止されている合成抗菌剤が相次いで検出されていました。一方、イトーヨーカ堂によりますと、高山シーフードに販売したうなぎからは、社内のサンプル検査で抗菌剤は検出されなかったということです。警察は、なぜこうした取り引きや表示を偽った販売が行われたのか捜査を進めることにしています。